「採用領域は科学できるか?」という問いにプロダクトで真正面から向き合う

こんにちは。キャスター社でフリーランスとしてプロダクトマネージャーをしているkoyoです。昼寝が好きです。昼寝ができない仕事はNGです。

さて、キャスター社ではCASTER BIZ Recruitingという「採用代行」を行う事業部の中でプロダクトをつくる仕事をしているのですが、今日は普通の採用領域の話とは少し違った観点から「採用領域とプロダクト」についての話をしたいと思います。

採用領域×プロダクト?

採用領域の中心は今も昔も変わらず「人」であって「データ」ではありません。そのため、採用領域におけるプロダクトの出番は極端に少ないと考えられています。機械に面接をされたいと思う人なんて、まあほぼいませんよねってことです。

もちろん、採用管理システム(ATS)などの「業務効率化」観点でのプロダクトの出番は少なからずあるのですが、あくまでも「効率化」が目的となっており、決してそれらが主役になることはありません。

果たして本当にそれで良いのか、、、という話が今日のテーマです。

結論だけお伝えするならば、「これからの採用活動」を実現していくためには、「採用領域を科学」した上でその知見を「プロダクト」に落とし込み、採用活動自体をプロダクトの力でエンハンスしていくことが必須だと考えています。

ここからはそんな感じの話をしていきます。

採用領域を科学するとは

人材採用の領域は、未だに多くのケースで様々なことが人の手によって行われています。「書類選考」「面接」などは人の手で行われることが通常ですし、それ以外の多くの業務も採用担当者の「勘や経験」をもとに行われることが大半です。CASTER BIZ Recruitingで支援させていただいている企業の多くも勘や経験での採用活動を行なっており、採用活動において何ら再現性を持つことができていません。

私たちはこの状態を「採用が科学されていない状態」と定義しています。

科学された採用とはこの逆で、「再現性の伴う採用活動が行えている状態」に他なりません。誰がやっても、何回やっても、同じ結果が導き出せる状態。勘や経験に頼るのではなく、ファクトを元にした施策を有効に実施できる状態。

とはいえこのこと自体は他の領域だと「当たり前」ではないでしょうか?

再現性のない施策を行うマーケターがいたら、データに基づかない勘での改善を行うプロダクトマネージャーがいたら、ダメなのは一目でわかりますよね。ではなぜ採用領域はここまで科学されてこなかったのでしょうか。

採用領域が科学されてこなかった二つの理由

上述のように、ビジネスにおける各領域において「科学されていること」はある種当然のことと考えられています。少なくとも「科学する」ための活動及び学習を軸足においた事業活動をしていることは通常かと思います。(その上で、科学しきれない、、、という別の問題はありますが。)

他方、採用領域における科学は全くと言ってよいほど進んでいません。CASTER BIZ Recruitingを通して150社を超える企業の採用活動の支援を行ってきましたが、どの企業として「科学された採用活動」を行うどころか、「採用活動を科学すること」を考えていることすら稀な状態でした。

なぜ他の領域と異なり採用領域の科学が進んでこなかったのでしょうか。これには、構造的な問題とスキルの問題の二つの理由が存在すると考えています。

構造的な問題

「採用は会社の中に閉じた話である」という常識から生まれる構造的な問題が採用領域の根本の部分に存在しています。

他社の採用状況に関するデータを知ることは通常は無いと思います。他方、自社の採用状況に関するデータを公開することも通常はないでしょう。これは、「採用に関する情報」が企業の戦略の根幹と密接に絡み合うこと及び、個人情報保護の観点の二つの理由から発生している事象です。

つまり、採用に関するデータは「通常は」自社のものしか扱うことができません。そのため、どれだけ採用活動を行なっても自社の知見しか貯まらず、データを元にした分析にも自ずと限界が生じてしまうのです。

もちろん、Google社などのような巨大企業であれば自社単体でも十分なデータは獲得できるとは思いますが、多くの企業において巨大企業と同等のデータ量を保持することは困難であり、精度の高い分析を行うことはほぼ不可能に近い行為といえるでしょう。

スキルの問題

二つ目に、採用担当者のスキルの問題が考えられます。

誤解や批判を恐れずにいうならば、採用担当者に求められるスキルの多くはソフトスキルに属するものであり、「科学」するために必要なスキルが求められないことが通常です。

「人」を相手にすることが業務の中心となる採用担当者においては、「データ分析に強いこと」よりも「人当たりが良いこと」や「候補者の心を自社に向けるプレゼンテーション能力があること」などが求められるのは致し方ないことです。

それゆえに、各種データを元にした採用活動の分析が行われること自体が稀であり、行われたとしても精度が担保されず、採用領域を科学するまでに至らなかったと考えています。(もちろん、全ての採用担当者に当てはまるわけではなく、一般的なケースとして、です。)

私たちのとるアプローチ

採用代行という立場上、常時100社以上の採用支援を行なっていることもあり、構造的な問題はイレギュラーな形でクリアすることができます。(もちろん、企業内の情報や個人情報等には細心の配慮を払った上で、ですが)

また、CASTER BIZ Recruitingには私のようなPdMだけでなく、データ分析を専門とする人間、エンジニアリングを専門とする人間などが在籍しているため、一般的な会社の採用チームとは違った形での採用活動へのアプローチが可能になります。つまりは、データ分析の観点および、プロダクトづくりの観点からのアプローチです。

今まで「担当者の経験・気分・勘」をベースに行なってきた採用活動に「プロダクトとデータ分析の観点」からメスを入れ、「企業を横断した膨大なデータ」を元にファクトに基づいた「科学された」採用活動を実現し、さらにはそれを「プロダクト」に落とし込み、「再現性の高い質の高い採用活動を実現」していくていく、、といったところです。

これからの採用活動にむけて

ざっと書いてきましたが、私たちもようやく「手段」が揃い、スタート地点に立つことができたばかりです。これからが正念場です。

今後は、CASTER BIZ Recruitingに在籍するリクルーターの経験則から導かれた知見および、膨大なデータから抽出されたファクトをベースとした「これからの採用活動」についての情報を定期的に発信していきたいと考えています。

キャスターのプロダクトチームとしては、そのために必要な仕込みおよび、「これからの採用活動」を実現するための準備をプロダクト観点で粛々と進めております。近い将来、何らかの成果が発表できれば良いなと考えています。お楽しみに!

P.S. たまにそんな感じの「採用とプロダクトに関する云々」をつぶやいているアカウントがこちらです。お気軽にご連絡ください!


ひるねしよう
40

Koyo Matsumoto

ぐんぐん採用ができるようになるnote

採用手法や働き方の多様化など人事に求められる能力やスキルは高くなっています。取り巻く環境が劇的に変化している採用や人事のしごとについて考えていきます。
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