喜安浩平の『庭から』/1話『美少女』初稿
ようやく台本に取り掛かることができました。まだ6分の1ですが。なにもないよりはいい。
ここまでにずいぶんと間が空いてしまいました。この間、大変な七転八倒を繰り広げておりましたが、それはここの主題からそれることなので、割愛します。
なにしろ台本を書いたのです。毎週一回の、仲間たちとの打ち合わせだけは欠かさず、そこで、気の遠くなるような駄弁を何度も何度も繰り返し、そこからわずかな砂金のようなものを掬い取って、形にしてみました。
初稿となっているのは、これで完成というわけではない、ということ。今後、改稿していく気があるということです。
1話となっているのは、その6の時点で発表した、6つのお題を、各話に分けて書くことにしたからです。【美少女】【貯金箱】【筋肉】【外国】【雲隠れ】【ゲーム】の6つです。6話で一つのお話、となる予定です。
『さみしさ』のための『庭から』で、『おかしみ』の探求を続けた結果、いくつかの手触りのある言葉、概念のようなものを見つけました。おかげさまで、劇団の主催したワークショップでも、その思索を生かした有意義な模索をすることができました。近頃の私の劇作にまつわる発言や活動は、『庭から』の思索によって成っています。
どういう道を辿ってここへ来たのか。その道のりについてはまた改めてお伝えする機会を探ります。まずは、荒い、クズか宝石かもまだわからない言葉の連なりを、最後までご覧ください。
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