人の動きを予測する【忍術トレーニング】

姿を隠して任務をこなすイメージが強い忍者ですが、中には陽忍といって姿を表して諜報活動を行う場合もあります。

陽忍は、姿を表していても忍者であることを悟られないように、変装し人混みに紛れて行動します。

下手に森の中に隠れるよりも、人混みに紛れた方が敵に見つかりにくいため、陽忍はそのような行動をとります。

ただ、人混みでも自由に行動できる能力は必要です。万が一敵に見つかって追いかけられた場合、人混みの中を上手に移動できれば、敵は大勢の人に押し返され、忍者は人混みの中にどんどん紛れて行き姿を消すことができます。

ここでは、そんな陽忍が人混みの中で人の動きを読んで自由に行動できるようになるための練習法について説明していきます。(なお、以下の練習法は筆者オリジナルのもので伝統的な修行法ではありません。)

忍術から武道、スポーツまで応用可能

これは人の動きを読む、つまり予測するための練習ですが、身につければ武術、忍術のみならず、武道からサッカーやバスケなどスポーツに至るまで応用可能な技だと思います。

忍術では敵から身を隠したり、素早く動くのに使えます。武術では敵の動きを読んでかわし、攻撃することができます。武道も同様です。サッカーやバスケなら敵チームの動きを読むことで、ボールを取られないように変幻自在な動きでゴールに向かうことができるでしょう。

練習場所は人の流れの多い駅

練習場所は、人の流れの多い駅や通りなどが最適です。人が自分以外に1人2人しかいなかったり、ギュウギュウで動けないような場所はNGです。池袋や新宿などの駅くらいの人の流れがちょうどいいです。

【第一段階】人の動きを線で予測する

それでは、第一段階の練習法です。まず目の前の歩く人1人をターゲットとし、このターゲットの動きを予測してみます。その人がどっちに進むか?なんとなくでいいので予想してみましょう。

進む方向の予想(今は当たっても外れても大丈夫)に少し慣れたら、次はその人がどんなルートで移動するかを線でイメージしてみましょう。線、つまり流れでイメージするのです。

第一段階の練習では、予測が当たっていても外れていてもどっちでも構いません。素早く予測することに慣れるための練習です。

【第二段階】ターゲットの進む方向を動きから予測

第二段階では、ターゲットの進む方向を体の動きに注目して予測しましょう。体がどちらに傾いているか?重心移動はどうなってるか?手や足の動き、速さは?顔はどっちを向いているか?目はどこを見ているか?などに注目します。

注意深くターゲットを観察して、ある方向に進む時のクセを見つけましょう。クセは直感で気づくかもしれないし、観察によって見つけられるかもしれませんが、これは練習する人の能力によるのでどっちでもいいです。大事なのは動きを見て進路を正確に予測できるようにすることです。

【第三段階】「仕掛け手」の動きに影響を受けて動きを変える「受け手」の予測

第三段階では、第二段階で予測したターゲットを「仕掛け」として、この「仕掛け」の動きに影響を受けて動きを変える、ターゲット「受け」の動きを予測します。

例えば、仕掛けがまっすぐ前に向かって歩いて、受けが対面から歩いてきた場合、受けはぶつからないようにするため進路を変えます。

受けは仕掛けの右側に出るかもしれないし、左側に出るかもしれない。あるいは一度立ち止まるかもしれません。

仕掛けと受けの動きが予測できるようになると、大勢の人の流れも予測できるようになります。仕掛けに影響されて動きを変えた受けは、この変化が今度は仕掛けになり、別の受けに影響を及ぼします。

仕掛けと受けは陰陽説のように常に入れ替わり続けて、他の人に影響を与え続けていきます。

【第四段階】ターゲットの行きたい場所を推測して動きを予測

第四段階では、ターゲットの行きたい場所や心理状況を推測して、これをもとに正確な進路予測をします。

初歩では、ターゲットが進んできた方向から大雑把に進路を予測します。

例えば、時計の文字盤をイメージしてもらって2時の方向に西武線の改札、8時の方向に山手線の改札、5時の方向に東上線の改札があるとします。ターゲットが12時からエントリーして6時の方向に進もうとしてるのが見えた場合、おそらく目的地は8時の山手線か、5時の東上線だと推測できます。

台風の予想進路図みたいな大雑把なイメージで進路予測はいいです。

ターゲットの行きたい場所が正確に推測できればルートも簡単に予測できます。また、性格や年齢、体型から移動スピードや進路を予測もできます。

これら、推測による予測は、第二段階の練習同様に観察力が大事になります。観察には、意識的に相手を見て気づく観察と、なんとなく眺めて直感的にわかる観察があります。よく観察してクセを見つけましょう。

【第五段階】予測を元にして歩く

いよいよ最終となる第五段階です。第五はより実践的な練習です。これまで練習してきた予測を元に、人にぶつからないように人混みを歩いてみましょう。

自分の歩くスピードは常に一定にしてください。一定のスピードで人にぶつからないように移動しましょう。最初はゆっくり歩いて、慣れてきたら速めていきます。

自分が歩く方向を考え、ターゲットの進路を予測しなければいけないのはスピーディな頭の切り替えが必要とされます。

ぶつかりそうになれば必死で避けるし、次またぶつからないように注意深く観察を行うようになります。第五段階は、第四までの頭を使った練習を、体に覚えこませるための実践練習です。

やり方がわかっていても実際に使えなければ意味がありません。人の動きを予測する練習をする人は、ぜひ第五段階までチャレンジしてみてください。

🥷忍者の思考と精神を身につけるべく、日々修行を行ってますので見届けてもらえると幸いです。あとお仕事のご依頼もお待ちしております🙇‍♂️。サポートは兵糧(ひょうろう)に使わせていただきます。 WEB:https://shinobi-design-project.com/home