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姿を隠して行動するための忍びの技「隠行術」について【古典忍術・現代忍術】

序文:姿を隠す忍者

忍者は敵の城に忍び込んだり、敵から逃げるために隠れることがあります。この隠れる技を隠行術(オンギョウジュツ)と言います。隠行術には、忍び込みを行う隠忍が使うものから、姿を表して情報収集を行う陽忍が使うものまで様々なバリエーションがあります。

昔の忍者が使った古典的な忍術から離れて見れば、スネークが段ボールをかぶって隠れたり、攻殻機動隊が熱光学迷彩で姿を消すのも隠行術といえます。

「姿を隠して行動するための忍びの技「隠行術」について」では、1章で隠行術についての分析をし、2章では具体的な古典忍術を紹介します。そして、3章では現代の生活で使える隠行術について解説していきます。頭から読む必要はありませんので、気になった所からでも読んでみてください。

1章:隠行術について考えてみる

隠行術の基礎的な考え方について話していきます。ここで解説する隠行術の特性がわかってくると、術の汎用性が上がり、オリジナルの術も作り出せるようになります。忍術の極意は「臨機応変」であり、術の理解を深めると状況に応じた臨機応変な行動が取れるようになるでしょう。

○隠行術の目的

はじめに、隠行術は何のために使われるのか?その目的について話します。
隠行術の主な目的は、以下の3種類に分類されます。

【隠行術の目的】
1:敵から逃げ隠れる
2:姿を隠して偵察(諜報)する
3:敵に見つからないように隠れて潜入する

1の「敵から逃げ隠れる」は潜入中に敵に見つかってしまい、自分の身を守るために逃走して隠れることです。いわば、防御型の隠行術と言えます。

2の「姿を隠して偵察する」は、遁甲偵察とも呼ばれる隠行術で、敵の側で気づかれないように身を隠して偵察を行います。こちらから敵に向かって積極的に術を仕掛けるので、攻撃型の隠行術と言えます。

3の「敵に見つからないように隠れて潜入する」は、城に潜入して破壊や放火などの工作活動を行うために、敵に見つからないように姿を隠し侵入する行為です。これも攻撃型の隠行術です。これも攻撃型の隠行術です。

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