見出し画像

Amazonと店舗の購入体験の違い。「商品との出会い」と「商品への恋」で楽しい買い物を

僕は、普段使っている愛用の万年筆(LAMYサファリ)があります。この万年筆には入手した時の思い出があり、たまに万年筆を使っているとそのことを思い出して楽しくなったりします。そこで、今回は商品を購入した時の体験について考えたことを書きます。

目次
・ネット通販と店舗での買い物の利点
・ネットと店舗での買い物の違いについて
・LAMYのペンで実感する3パターンの購入体験
・楽しい購入体験とは「商品との出会い」
・購入した後のモノへの感情「商品への恋」

ネット通販と店舗での買い物の利点

Amazonなどのネット通販の利点は、欲しいアイテムが決まっていれば、いつでもどこでも簡単に買い物ができる点です。数時間待てば、商品はすぐ家まで届き、家を出るめんどくさい手間がありません。

店舗での買い物の利点は、欲しいアイテムに実際に触れることができ、写真ではわからないリアルな情報を肌で感じることができること。また、目的の商品以外にも様々な商品を見ることができる点です。

ネットと店舗での買い物の違いについて

しかし、ネットと店舗で買ったものの違いが如実に感じられるのは商品を買った時ではありません。それはいつでしょうか?

僕は、その商品を買っていくらか時間が過ぎた時に最も違いが現れると思います。例えば、自分が普段のご褒美と、仕事のモチベーションアップのためにちょっと良いボールペンを買ったとします。そしてそれを半年くらい使った時、ふとボールペンを買った時のことを思い出します。

ネット通販で買った場合と、店舗で買った場合でそれぞれ想像してみてください。どこで買ったかで明らかにボールペンに対する思いが変わると思います。

LAMYのペンで実感する3パターンの購入体験

僕はLAMYの万年筆と黒ボールペンと4色ボールペンを持っています。それぞれ、入手方法に違いがあり、プレゼント、店舗、ネット通販で入手しています。それぞれにどんな感じ方の違いがあるか?書いていきます。

・LAMY safari ペトロール(万年筆)
この万年筆は友達から、卒業式にプレゼントで貰ったものです。実はこのサファリを貰う前から透明なサファリを2年くらい使っていました。しかし、キャップが傷ついてきたので新しいサファリに買い換えようかと思って悩んでいたとき、友達から誕プレのお礼としてもらいました。ちなみにこのサファリは、2017年の限定色で、ダサい名前の刻印入り(友達のイタズラ)です。
・LAMY note 21_21ペン(油性ボールペン)
これは、21_21で購入した限定版のボールペンです。プロダクトデザイナーの深澤直人さんデザインのもので、21_21でLAMYの展示を行った際に、限定版としてボールペンに21_21の文字入りで販売されていました。LAMYの展示を見て、その制作プロセスを感じた後に、限定版として販売されていたこのボールペンは、LAMY×深澤直人×21_21という強すぎるコンボ(謎)に惑わされてつい買ってしまったものです。今思うと、良い買い物をしたと思っているのでよかったです。
・LAMY 2000 L401(4色油性ボールペン)
このLAMY2000はAmazonで購入したものです。以前から欲しいなとは思っていたのですが「まあ使うタイミングそんなないし、高いからいいや」と思っていたのを、仕事のモチベーションアップのために購入したものです。4色ボールペンなのに、通常の4色ボールペンとはノック方法が特殊なメカニカルな楽しさがあるボールペンです。

3種類の購入体験を書いて見ましたが、読んで何となくわかる通り、ネット通販で買ったものには何か味気なさがあります。

プレゼントで貰ったものは、ふとした時に思い出して楽しくなり、よし頑張ろう!って気分になります。店舗で購入したものは、一生懸命悩んで選んでいるので大切に使えるし、そういえばこの日はこんなことあったよなー、と思い出して笑ったり、話のネタになることもあります。しかし、ネット通販で購入したものは、プロダクトとしての凄さは語れるのですが、モノとの出会いについて話すことはほとんどなく、他の2点に比べると大切さが格段に落ちてしまう気持ちです。

楽しい購入体験とは「商品との出会い」

話の流れだと、ネット通販と店舗では店舗の方が楽しく買い物ができる。という結論になりそうですが、この問題で一番重要なのは「商品との出会い」だと思います。

いつ、どこで、何を思ってその商品に出会って買うまでに至ったのか?この体験のレベルによって買った後のモノの使い方、モノに対する態度が変わっていくのではないかと考えます。

「商品との出会い」を踏まえた上で店舗について考えると、店舗まで移動して、目当てのモノを手で触って、実物を目で見て、服なら身につけて、香水なら香りを嗅いで、ちょっと横にある他の商品に気をとられて、どうしようか悩んで、店員さんに質問して、鏡を見て、レジに行って、、、、

購入した後のモノへの感情「商品への恋」

と言うように、店舗での購入はネット通販の手軽さとは比べものにならないほどの手間のかかる面白い体験があります。ここまで来ると「商品との出会い」のレベルから「商品への恋」のレベルになっている気がしますが(笑)

デザインを行う人や、商品を販売する人は「商品との出会い」を考えて大切に使ってもらうために、またお店に来てもらうために。商品を購入する人は、Amazonも良いですが、たまにはお出かけしてみて「商品への恋」をしてみてはいかがですか?

🥷忍者の思考と精神を身につけるべく、日々修行を行ってますので見届けてもらえると幸いです。あとお仕事のご依頼もお待ちしております🙇‍♂️。サポートは兵糧(ひょうろう)に使わせていただきます。 WEB:https://shinobi-design-project.com/home