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【MTGレガシー】私がUB scams/青黒マークタイドを使う理由


前回記事ではオークで復活したグリクシスデルバーについて書きました。その続きのお話になります。
※主題の内容は無料で見れます。


グリクシスデルバーの苦悩

この記事以降もグリクシスデルバーを使いました。回りさえすれば圧倒的な強さを誇りますが、不毛の大地や血染めの月による土地事故(色事故)負けがかなり目立ちました。もちろん相手からの妨害無しでも勝手に色事故するので不快度は高まる一方でした。

また、オークの弓使いの出し合いにおいても1ターン目チャネラーから2ターン目オークに繋ぐにはボルカ→アンシーとなり初手の土地要求値も高くなります。思案や渦まく知識で土地を探しに行こうにも相手のオークが睨みをきかせます。
しかし、ミラーマッチにおいては相手も同じ状況であると言えます。

つまり、現環境の最もいい立ち回りは
①自分の土地は2マナ以上で安定し、オークをキャストできること
②相手のデュアルランドを破壊できること

であると考えました。

とある日のショーケースチャレンジ

そこでふと思い出したのが、以前ショーケースチャレンジround4で戦った80死の影でした。

80死の影ってなんぞや

ほとんどの人が疑問に思うでしょう。
死の影デッキで何故ヨーリオン使うのか、当時対戦した私には全くわかりませんでした。
デッキリストはこちらです。

80 death’s shadow

このデッキには基本土地が島1沼1採用されており、かつ不毛の大地が4枚フル投入されています。
つまり、私の考える最もいい立ち回りである①②両方を満たしています。

さらにカザド=ドゥームのトロールさえあれば不毛の大地から沼をサーチできるので、キープの幅がとても広がりました。

不毛の大地キープ!

沼サイクリングは"①自分の土地は2マナ以上で安定し、オークをキャストできること"の求める内容でありつつ、ドローソースではないので相手のオークに引っかからず土地を供給できます。対デルバーではオークの出し合いの基盤となる最強の1枚であると言えます。

80死の影回してみた

序盤の安定感があるミッドレンジなため、想定通りデルバー系に強くなりました。依然としてコンボデッキも多いため思考囲いも強く、80枚とは思えないほど安定した戦いができました。

しかし、アーティファクトに触りづらいため厚かましい借り手にアクセスしたい時や、サイドボードにアクセスしたい時は80枚という壁は厚く感じました。
なんとか60枚でやれないかと考えましたが、基本土地+不毛の大地+デュアルランド+ショックランドを組み合わせて60枚のマナベースにするのはコピーデッカーの私には難しく断念しました。

80枚でもそれなりに回るし勝てるので楽しく遊んでいましたが、ふとあることに気づきます。


死の影いらなくない?


まだ稲妻も多く飛び交い、イニシアチブも現れる。それなりに殴り合いも発生する中で、まだハンドにない死の影のためにショックインさせるのか、しかし、そのうち引いてきた死の影を素早くキャストしないと死に札になってしまう。

こんな想いを抱えながらプレイしていました。


UB scams/青黒マークタイド

私はコピーデッカー。想いを抱えながらも実現させるには力足らず。
そこに現れたのはEasymoneymarksman(@D_M_Anuel )氏のUB scamsでした。(晴れる屋様のアーキタイプ名では青黒マークタイド)

彼のツイートを遡るとグリクシスデルバーから死の影に移り、上記のUB scamsに辿り着いています。
8/12現在で今シーズン12回5-0しており、その多くをUB scamsで達成しています。

Easymoneymarksman  UB scams

彼のリストではメインに湿った墓1があり、神秘の聖域を強く運用する狙いが見て取れます。沼1がサイドにあり必要な相手に基本土地をサイドインするプランなのでしょう。
私は前述の通り、基本土地を使用しオークを安定キャストしたいため、湿った墓を抜き、サイドの沼をメインに組み込みました。またこれによりサイドボードに1枠作れるので不安要素の強いファクト対策を増しました。

kiyoaggro UB scams

土地以外の差異は
①サージカル1を墓掘りの檻1
②勅令とトーラックさんの枠に思考囲い2
③黒多いので殺しではなくシェオルドレッドの勅令をメインに

①…職工エルフをみて墓掘りの檻1にしましたが、いなければサージカル3でいいと思います。
②…トーラックさんは白相手にサイドインするもカラカスで返品されるので微妙でした。キッカーでハンデスできますが島があると黒3がキツくて、毎ターン合計4マナ払ってハンド攻める場面があまりなかったです。メインの思考囲いは嫌いだけどサイドの思考囲いはまあ便利です。
③…メインの勅令は75枚目です。殺しの方がいいと思えばそちらに。他に良さげなものがあれば是非教えてください。


UB scamsのギミック

トロール!悲嘆!再活性!

このデッキの強みは再活性を絡めた最序盤の動きにあります。

1マナでリアニメイトできる再活性

カザド=ドゥームのトロールをサイクリングすれば、2ターン目に6点クロックが爆誕します。また、2マナ確保できているため、オークキャストかトロールを再活性の2択ができます。相手が白青系、青コンボならオーク、稲妻系ならトロールなど相手に合わせて強烈な1手を選択できます。

また、悲嘆と組み合わせれば1ターン目から相手のハンドを2枚選択してハンデスできます。

絶賛高騰中

この動きは見た目めっちゃ強そうですが、注意が必要です。自分も黒のカード1枚と再活性を消費してますので、言い換えれば「1/3/2威迫。互いに2枚捨てる。4点ライフを支払う。」です。
想起で追放した黒のカードの方が強かったり、リアニメイトをもっと有効に使えたり、相手にトップされた除去で場がフラットになったりと色々裏目はあります。
まあそれでも強い動きではあるので贅沢な話にはなりますが、特にサイド後なんかはよく考えて、4マナキャストの線を探ってみた方がいいです。


帰ってきた!表現の反復!

指輪の誘惑を忘れるな!

対戦相手が4枚を2つの山に分け、片方の山を公開し、どちらかの山を選び手札に加え、もう片方は墓地へ。

一見すると3マナと重く、駆け引きが発生するため難しく考えられがちな効果を持つサウロンの交換条件。通称ランサム。
しかし、これはほぼ表現の反復です。

そもそも表現の反復は3ターン目以降に唱えるスペルであり、追放したカードはそのターン中に使用を迫られる効果でした。使用できなかった場合アドバンテージは稼げないため、多少の裏目はありました。ソーサリースペルかつ追放したカードを消費しないといけない事もあり、前のめりな構築が望まれました。
しかし、ランサムは普通にハンドに2枚加わるため、前のめりな構築にする必要がありません。インスタントなので、willの種やオーク、サイクリングの選択肢を残しながら状況を見て唱える事ができます。3マナまで遠い場合は悲嘆の種にもなれるのでものすごく便利です。

さらに重要な事として、選ばなかった山は墓地に行くと言う効果です。
基本的には今唱えたランサムを神秘の聖域で回収する方がロングゲームで強いですが、墓地に落ちた特定のカードを拾うこともできます。

反復聖域反復の地獄が再び

さらに濁浪の執政が墓地に落ちた場合、リアニメイトで釣り上げ、さらに手札から濁浪の執政を唱えると3マナで同サイズの濁浪を2体場に出す事ができます。
もちろん墓地が肥えれば濁浪の執政を唱えやすくなりますので、ランサムは中盤以降要となるスペルです。

最後にマナベースです。
表現の反復の頃はとにかく土地を伸ばすプレイングが重要でした。3マナまで伸ばすのはもちろん、追放したカードを唱え易くするために2色デッキでありながらショックランドを採用し、青赤両方唱えられるように構築していました。
ランサムはただ手札に2枚加わるだけなので、無理してショックランドを採用する必要はありませんし、安全に3マナまで伸ばすために基本土地を2枚も採用できます。前述の通り、トロールもいますので3マナ到達は容易でしょう。


以上による UB scams まとめ

このデッキを一言で言うなれば

「マリガンできる反復デルバー」

であると思います。
序盤のプレッシャーが半端なく強く土地も安定しているため、しっかりマリガンして強いハンドをキープした方が勝ちやすいです。
2ターン目6点クロックで圧をかけ、willで1発弾いたら勝つゲームもあるでしょう。今までのテンポデッキ(デルバーデッキ)にない安定感と圧でレガシー村を闊歩しましょう。


最後に

ここまで読んでいただいてありがとうございました。
普段デルバーデッキを触ってる私ですが、オークが蔓延る今の時代でデルバー君は難しいと思います。変身しなかった1ターンの猶予で矢が刺さります。と言うかいっぱい刺さりました。もうあんな姿は見たくありません。
私はオークで矢を放ち、トロールで殴りかかる側になります。サウロン万歳!


モルドールに住むkiyoaggro


主要アーキタイプ サイドインアウトめも

EWEに向けた言語化スペース。
まだそこまで数こなせてないので曖昧な部分あります。今後加筆修正あります。気長に見てやってください。
ご意見いただけるととても喜びます。
よろしくお願いします。


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