白と黒

おはようございます。水道が凍ってしまいました。

昨日のおさらい。弟が見たいというので新風館のカイカイキキギャラリーへ。こちら。JNTさんが公開制作されていました。大音量でボカロが流れる中、マイクでお話しながら筆を動かしていらっしゃいました。驚き。。紙の作品の、描いた絵を切って貼って作っているのが面白かった。人物を切り取って、風景だけ描いた絵に貼り付けているのとか、すごくかわいい。机の上で手を使って絵を動かして、、こんなやり方で構築的に絵を作れるんですね。ネクタイだけ別の紙を貼ってるのとか。よく見ると手であれこれ動かしながら作り上げているわけです。コラージュというわけでもなく、かなりオリジナルなやり方に思いました。でもなんとなく懐かしい。小学生の頃、カードゲームのカードが買えなくて自分で画用紙を切って描いてつくって遊んでたような、そんな感覚。。遊びと厳密さで成り立っています。

それから書店へ。弐瓶勉「アバラ」の新装版を購入。帰路の電車の中で読んだけど、これはやばいぞ。普通のコミックで前に読んだことありますが、新装版はほぼ原画に近い大きさじゃないか?しかも上下巻に分かれてなくて一気にスピードで読めるからいい。このマンガ、まぁとことんマニアックです。100人読んだらほとんど理解できないと思う。説明なし、作者の脳内妄想ぶっちぎってます。SF映画「エイリアン」シリーズが好きなら楽しめると思う。造形はかなりギーガーです。でもホラーではない。アクションっぽいけど単純にアクションでもない。SFはSFです。しかし、この空気感は何なんだ?異常なくらい心拍数があがります。ストーリーははっきり言って崩壊してます。でも桃太郎だって、シンデレラだって、崩壊してます。ストーリーは崩壊したまま突き進むものです。だから別にいいんです。そして絵がまた味わい深い。。ダークでクールすぎるけど熱量あります。ものすごく、作家の造形感覚が剥き出しになっているんですよね。分かりやすく売れるための修正みたいなことがたぶんされていないと思う。まぁ濃いです。それでいてめちゃくちゃ粗い。眼福です。

一昨日、森山大道のモノクロ写真集「犬と網タイツ」を見ました。あんまり作品存じ上げなかったのですが、すごくおもしろかった。モノクロの黒と白の迫力がすごい。撮ってるものは何気ないもの、レトロで退廃っぽい感じなんですが、「写真」になったときの魅力がすごい。一瞬でわかるクールさがありました。こんな写真のやり方もあるんですね。ティルマンスの緻密なコンポジションが好きだから、こういうやり方はあまり見たことなかった。かなり荒々しい。。かっこよかったです。黒がなんというか、墨の黒みたいにダークに主張してくるんです。カラーはカラーでまた違う。白黒写真がまた流行ればいいんですけどね。

黒い絵。↓

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