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福井県の小さな街で

水井マチオさんの個展へ・・・福井県越前市まで見に行ってきました。

初福井。

初越前そば。うまかった。

しかし水井マチオさんとの出会いは、相当前まで遡る。pixivで知って見始めたのがたぶん、2011年くらいだから、もう8年くらい?作品を見続けています。時が経つのは早すぎる・・・・。絶句・・・・・・・・。

僕が水井さんの作品を実際に見たのが、ubeful gallery(京都)でのグループ展。その頃僕はubefulとは何の関係も無くって、ただの学生で、確か友達のHと一緒に見に行ったのを覚えている。調べてみたら、それは2011年で、出展作家がみんな高校生!!という驚きのテーマのものだった。そうか、その頃水井さんはまだ高校生で、福井県に住んでいたのでした。しかし高校生ってことは問題ではなくて、その時の僕は、pixivで見ていた「水井マチ子」という謎の面白い絵を描くやつ(最近改名されて何故か「マチオ」になられました。)の作品を見たいから、見に行ったわけです。ワクワクして、友達誘って、乗り込んだわけです。

水井さんの当時の作品は、小学校低学年の女の子を思わせるようなタッチで、優しく無垢な感性が制御できないくらいに弾けていて、時にそいつが絵の中で暴れたり・生活したり・孤独になったり、、とにかくハチャメチャに魂がこもっているものだった。僕はその魂の叫びを感じては、絵をふぁぼっていたのでした。pixivで。

その頃から今まで、水井さんはずっと絵を描き続けています。当時まだ高校生で作家としてデビューしたわけですから、ご本人が大人になるにつれて絵も変わっていくのは自然なことだと思います。その変化を見られることは僕にとって貴重な体験だったかもしれない。

作品の移り変わりを追っていくと、自分自身のことから、他人のこと、暮らしている街のこと。そんな風な身の回りの経緯と共に絵があったように思います。そして故郷の福井県に戻られた今、水井さんの作品を拝見すると、より普遍的なテーマを感じました。土地や人間への愛を歌う、彼女の人生観を表すような絵になっていました。

ひとつ、目が止まった作品↓

晴れた日の山の風景。なんてことない、誰もが幼い頃に一度は描いたことのあるような絵です。どこの山かはわかりません。が、全ての山であるかのように見えてきます。名もない山、自分も昔登ったことがあるような気がします。よく見ると、下の方には骨が落ちていて、山の上には花が咲いています。生と死が、あまりにあっさりと平凡に描かれています。どこの土地でも行われてきた自然の営み、生と死を繰り返す人生がモチーフとして描かれています。そんな大テーマを、愚直とも言える清らかなタッチで描くことにより、全ての人間に共通する記憶の中から柔らかに拾い上げています。

作家として、鑑賞者へ自分を委ねるような、水井さんのその姿勢は僕には性格的にまず無いもので、何か底知れない、世界への愛を感じました。と同時に、何だか少し怖さも感じました。

他の作品も同様に、水井さんの絵は僕の感情を自然と呼び起こしてくれました。いや、感情と言うまでもない、もっとささやかな気持ちかもしれません。僕の、という部分さえ要らないかもしれない。水井さんの絵の前では僕は僕個人では居られなくなる。。赤ん坊に戻される。。。。??それが怖いと感じた理由なのかもしれない。

こわいくらいにやさしいよ、水井さん。

↓ゴッホ?…なのか……?水井さん。


水井さんへのメッセージを最後に・・・・

油絵、描いてみてください!あと、絵本も、、ついでに漫画も。よろしくお願いします。また福井、いつか行きます。

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