絵画とマンガの話。

ホームセンターで水仙を買った。

実家からこっちに本を大量に送りました。展覧会の図録や、魚の図鑑や、洋食の本、それから幽遊白書。今日届いて、開けてずっと読んでいました。モディリアーニの絵はいいです。オシャレです。普通にぺたぺたと油絵が描きたくなってきます。ムンクの色彩は、調和がまったく無視されていて新鮮です。こんなんでもいいんですね。モローのガラテアは、当時生で見て強烈な印象だったのを憶えています。熱狂させる特別な絵ですね。ルノワールの筆致は、かなりやらしい。すごく官能的に見えて、真似したこともありました。マネの黒は、クールすぎます。オルセー美術館展の図鑑を見ています。印象派というのはやはり自由奔放で気持ちがいい。とにかく「自分らしく」絵を描いている。ゴッホの絵は、赤青黄色、ぐるぐる引っ掻く、描く楽しみがありありと伝わってくる。絵本のようです。マネは、ベラスケスを脱構築したみたいだな。上手さの骨抜き。モネは、僕はあんまり惹かれないけど、丁寧できれいですね。きれいな世界を描いています。セザンヌは、、かなりトリッキーな仕掛けに凝っています。職人的です。

日本の絵画も見ています。竹内栖鳳はマネですね。とにかくカラッと上手さが突き抜けます。絵画のイラストレーション。上手い人は本当に上手いなぁ。足立美術館の図録を見ています。清方のきっちり感、すごく気持ちがいい。鏑木清方さんの話です!この着物のシルエット、髪、手の先、小物のカタチ、日本刀のように研ぎ澄まされすぎている。。揺らいでいる。。いつ見ても素晴らしいです。祖父からもらった日本絵画名作101選。僕が図書館でよく見ていたのはこの本でした。ひとくちに日本絵画といっても、本当に絵の作り方は時代、形式、流派、作家によって色々あるなぁ。宮本武蔵の枝にとまった小鳥を描いた水墨画、かっこいいなぁ。これ、ソードドローイングの元ネタ?参考にして描いていました。全然似てないけど。江戸あたりから琳派が出てきて面白くなるけど、雪舟がいた。雪舟〜南画や文人画などの山水図に見られる縦構図の積み重ね、これもよくマネした。縦の絵に風景を描くなんて。登ったり下ったりジグザグ構図、絵の読み方が全く違うわけです。伝統的な大和絵は横に読んでいく。それも面白い絵のやり方です。やはり僕は構図を見てしまいます。そして、若冲や等伯、北斎、広重などのスーパースターがいる。宗達は言わずもがな。僕のマスターです。今見返すと白隠が気になりました。ぶっ飛びすぎではないか?完全にいっちゃってますね。僕は露骨なものが好きではないのですが、目をそらせない、かっこいいです。

絵の話はつきません。。

そういえばお正月にNHKでやっていた浦沢直樹の漫勉を見ました。人気漫画家のところへいって、制作現場をカメラで撮影、それを作家と浦沢さんが一緒に見ながら喋る、という面白すぎる内容です。こういう番組づくり、NHKさすがです。ありがとうございます。

それを見るとわかりますが、作家によってやり方が全く違うわけです。下絵の描き方ひとつとってもまるで違う。絵も違うしやり方も全然違う。スタッフの人数も違う。生い立ちも違う。本当に、別ジャンルの仕事なんです。それがよくわかります。僕はやっぱり作家それぞれのやり方が一番大事だと思います。何かジャンルで語ったり、普遍的なものを見つけようとしてもあんまり意味がない。。具体的な作品の見た目、作家のオリジナルなやり方、それを逐一見ていくのが楽しいのです。

それにしても、マンガというやり方は途方もない。。マニアックでありながら、そこに途方もない労力が費やされている。。ロマンチックすぎます。漫画家はやっぱり途方もなくすごい人たちです。誰しも一度は漫画家になりたい、漫画家のようになりたい、と思うものです。それは言い過ぎか??僕もやはり漫画家になりたかったのか、小学校の頃マンガを描いていました。「とのさまロボット とのボ」。天才博士が生み出したスーパーロボット・とのボ、とその仲間たち。ある日、邪悪なロボットに博士がさらわれて、とのボたちは博士を救出すべく闘いに挑みます。カブタックとか、ビーファイターカブトとか、あの辺のカルチャーへの憧れが入っています。けっこう長いストーリーやったと思います。帰省した時探したけど見つかりませんでした。捨ててしまったのだろうか。。。。

浦沢直樹の漫勉を見て、めっちゃマンガが描きたくなってきました。マンガとひとくちに言っても、本当に色々あります。僕はザ・少年漫画が好きなんです。デュエルマスターズとか、シャーマンキングとか、あの辺の絵がドンピシャです。僕にとってマンガそのものです。幽遊白書はマンガというより美学です。あのセリフ回しは美学に基づいています。エアギアとか、聖闘士星矢なんかは、美しい一枚絵を拝ませて頂いている、という感じ。同じ時代に生まれることができて幸せです。。吉田秋生はきれいな小説。小説であり詩です。きれいな心になりたいときに読みたいです。手塚治虫は、みんなのマンガ、童話です。でも簡潔すぎるようで、めちゃくちゃマニアックなフェチがあったりする。だから精神安定剤のように、僕だけのマンガ、にもなってくれる。不思議な作品です。

マンガ描こうかな?

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