まどみちおさんの詩

夏が来ると何か朦朧としてくる。

暑いから、ぼうっとしてて気持ちが定まらない。どこかとんでもない場所へ向かってるんじゃないか?急に焦ってくる。汗が出てくる。動けなくなる。クーラーの効いた部屋で目を閉じて眠る。

小学校でまどみちおさんの詩を読んだ。

例えば、「ぞうさん」が有名です。


ぞうさん

ぞうさん ぞうさん
おはなが ながいのね
そうよ
かあさんも ながいのよ


いい歌。驚きがある。

「やぎさんゆうびん」もまどさんだった。


やぎさんゆうびん

しろやぎさんから おてがみ ついた
くろやぎさんたら よまずに たべた
しかたがないので おてがみ かいた
さっきの てがみの ごようじ なあに

くろやぎさんから おてがみ ついた
しろやぎさんたら よまずに たべた
しかたがないので おてがみ かいた
さっきの てがみの ごようじ なあに


なんで読まずに食べちゃうんだ。かわいいけど、腹が立つ。でも歌にするとやぎさんたちは楽しそうだな。人と人とのお付き合いには意味なんかなくたっていいってこと?まどさんの歌は不思議。


一年生になったら

一年生になったら
一年生になったら
ともだち100人 できるかな
100人で 食べたいな
富士山の上で おにぎりを
パックン パックン パックンと

一年生になったら
一年生になったら
ともだち100人 できるかな
100人で かけたいな
日本中を ひとまわり
ドッシン ドッシン ドッシンと

一年生になったら
一年生になったら
ともだち100人 できるかな
100人で 笑いたい
世界中を ふるわせて
ワッハハ ワッハハ ワッハッハ


いい。沁みる。大人になってから見返すと、いろいろと考えてしまう。まず、100人も友達できない。友達ってなんなのさ。100人集まって、食う。大変な量だ。移動する。大移動だ。民族や、国のこと?最後に、笑う。何を笑っているのかな。ちょっと怖くなる。でも、ポジティブな歌だな。どこまでも。夢のような世界。

まだまだ好きなまどさんの詩がある。

「わからんちゃん」「くまさん」「おさるがふねをかきました」もいいです。今あげたのは全部童謡だけれど、詩だけ見ても味わい深いです。

童謡じゃなく詩だけなら「いいけしき」という作品も素敵です。


いいけしき

水が よこたわっている
水平に

木が 立っている
垂直に

山が 坐っている
じつに水平に
じつに垂直に

この平安をふるさとにしているのだ
ぼくたち
ありとあらゆる生き物が・・・


ずしんと響く。真面目な振り返り、感慨に耽る事が出来る安寧。かしこまっちゃって、幸せです。
かと思えば、こんなお茶目な詩もある。↓


ほし

ほしに
はたを たてておいたら
ひるまも
みえると おもうんだけど

けしつぶうた より


なんだか、僕にも詩が書けそうな気がしてきた!

でも、なんとなく、恥ずかしいな。詩を書くのは。。まどさんみたいにはなれない。

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