コマの話

暖かくなってきました。と、思ったら今日は寒いですね。もうすぐ春です。

ユビフルだより「ただいま」の次号ページを描いてます。

こちら!

先月発刊のメルマガ?新聞?「ただいま」、けっこう多くの方に読んでいただいているようで、ご登録いただき、ありがとうございます。なんか、緊張してきた。なぜかって、僕のぜんぜん知らない方の元にお届けされているわけでしょう?メルマガだから、ダイレクトに手元に届くわけです。ほんとに僕と全然接点のない方の元にも届く。。そう思うと、意識がちょっと変わってきます。ちょっとだけ。いま、マンガを描こうとしているのですが、マンガって難しすぎませんか。画力いりますよね。本当の意味での。これはちょっとどうしよう。あとストーリーはどうするんだ。頭を抱えてしまいます。でも吹き出しとか描きたいんですよね、とりあえず。吹き出しって、面白いです。絵とは全く関係ない空白の円。穴。しかしマンガと言ってもいろいろあるし。吹き出しのあまりないマンガもある。映画的なコマ割りのやつ。カメラが何台もあるようなやつ。あれは僕には出来ないなぁ。。コマ割りって意味わかんないです。慣れなのかな。。難しすぎます。

印象的なマンガの一コマ、というのはある。一枚絵として記憶に残るもの。ずっと好きなのは、火の鳥の太陽編の最後のページの絵。「誰にも圧迫されない狗族の世界へ!」光に向かって二人が吸い込まれていく絵。確かベタの黒白のみでものすごくシンプルにシルエットだけで描かれていたと思う。だからすごくセリフが際立つんですよね。真っ黒なコマに光の溜まりがあって、そこに二人のシルエットが小さくある、黒い空間に吹き出しがぽかんと浮かんでいる、という絵。しかもこの一つ前にも同じのようなコマがあって、ページをめくるとよりシンプルに同じコマが繰り返される仕組み。太陽編は泥沼の宗教戦争に時代を超えて振り回される二人の愛を描いているんだけど、最後は二人とも死んでしまって、魂だけあの世で再会するという場面で終わる。まったく救いのない話で、涙が出るほど悲しい気持ちになるんだけど、この簡潔なコマ、絵で終わるから、泣こうにも泣けない、最後で唐突に現実に引き戻される。そのお話を突き放した絵のクールさがたまらなくて。あっさり切りすぎだろ。。ストーリーがブレないからこんなに冷徹になれるんだと思う。でも手塚治虫は物語の人だと思うけど、絵もすごいと思ってて。物語を読んでて感情と同調してくるように描かれてるんです。すごく読みやすい。けっして、絵が先走らないんです。絵が乱れない、ストーリーがまずある。だから絵も完璧になれるんでしょうね。

いまは水木しげるを読み始めました。「ゲゲゲの鬼太郎」です。マンガは白黒なのがいいと思います。想像力が刺激されていいと思います。

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