絵の展覧会に行ってきました

今日は蚊にさんの展覧会@京都出町柳にお邪魔してきました。画像は「テプラー」(シールに文字を印刷出来る携帯マシン、大きさはゲームボーイよりちょいでかい。これって結構メジャーな道具なんかな?)で作って頂いたもの。絵はすべてほんとうに堪らなく可愛かったです。なかなか東京までいけないので京都で見られてよかったです。
こちらです▶︎http://mograg.com/momurag/

それからもう一個、琳派展@京都国立博物館に行ってきました。昼間に伺うと平日なのに80分待ち、僕はせっかちなので20時閉館ギリギリに再度訪れるも、まだまだ人が多すぎて全然ゆっくり見ることが出来ませんでした。あまりに人が多く、会場はなんというか汗臭い。。ちょっとこの盛況ぶりは異常なのではないか。。しかし大観光地・京都の行楽シーズン+琳派のマスターピースが勢揃いでは仕方ないのかもしれません。僕は宗達の絵が大好きなので、宗達だけ見てさっさと帰りました。(あと乾山。)

やっぱり宗達は最高に気持ちいい。気持ちいいし、ひょうきんなんですよね。まず最初に、楽しい気分にさせてくれる。なにより、筆が生き生きとしているから。それからフレーミングを楽しんでいる。絵が大きく見える。すごく絵が大らかなんです。僕は宗達が中学生の頃から大好きで、影響もの凄く受けています。一番好きな画家といってもいい。特にフレーミングにはすごくショックを受けました。まずなにより宗達の絵は見ると、身体が気持ちいいのです。好奇心をくすぐられる。

宗達の絵の魅力を自分の言葉で伝えたい。僕は絵を見るとき、絵しか見ません。僕は展覧会に行っても解説文等読みません。絵もそんなにじっくりとは見ません。列んでだらだら見るのなんて最悪です。行列なんかすっ飛ばして空いているところからちゃっちゃと見ていきましょう。絵は一瞬の印象が大事です。ぱっと見て気持ちいいかそうでないか、です。絵の話はまずそこからで、じっくり見るのはそのあとです。最初からじっくり見てはいけません。僕は好きな絵を描く画家がたくさんいますが、その画家自身のことは全く知らなかったりということが多い。本当は勉強した方がいいと思うんですが、僕にとってはまず絵を見ることの方が最優先で見るだけでだいたい満足なのです。だから絵について話すとき僕は絵を見ればわかることしか言えません。あとはやっぱり自分も一応絵を描いているので、自分の筆の視点から話すことになると思います。

宗達の絵の良いところ。まず、のびのびと描いている。描きっぷりが大変気持ちがいい。これが一番です。どういうことかと言うと、筆跡が正面を向いている。絵の端々まで絵になっている。例えば○を描きます。筆で描きますので、均一には描けませんし、完全な円にはなりません。強いところと、弱いところができます。宗達のすごいところは、その強いところと弱いところを絶妙な具合で打ち消し合わせて、絵の全体をバチッと平面に乗せ上げている、あるいはベタッと張り合わせているところです。しかしペターッではなく、ベタッと、です。だからちょっと浮いている、もしくはちょっと奥。いや、やっぱり眼前に。ちょっとだけ、です。距離で言うと0.01ミリくらい。ああ、なかなかうまいこと言えません!もどかしい。。。。わかりやすく言いますと、有名な風神雷神の絵があります。あれの手足が全部同じ位置にあるんです。どういう位置かというと、画面の真上、真正面の同じ位置です。だからもしあれがシールなら、端から剥がしていくと全部ペリッと剥がせるわけです。ぺたんこの絵なんだからそんなの当たり前ではないかと言われるかもしれませんが、違うのです。それを筆でやっている。それに絵を本当に平面の絵のまま見せることは普通のやり方ではできないことなのです。絵の全部をきちっと均等にしなければ、ぺったんこの絵にはならないんです。しかもそれを筆の気持ちよさに任せてエイヤッと軽々とやってのけている。絵が絵のままの姿で生き生きとしている。例えば牛図があります。あれは生き生きとした牛を描いているのではなく牛の絵それ自体が生き生きとしているのです。しっぽの先まで絵の正面になっている。絵のどこを見ても絵が真正面に来ている。クールと言うほかありません。

それから何と言ってもフレーミングの妙によって、絵でない部分も絵に取り込んでいる、絵になっている。ぺたんこの絵が現実世界に解き放たれている。フレームの外に絵が、平面が広がっている。これがすごい。普通はまずフレームがあって、その中に絵を描きますよね。これが逆なんです。宗達はまず最初にぺたんこの絵があって、それがたまたまフレームに入り込んでいる。まるで動いているものをカメラで撮影したかのようです。つまりたまたまうまく写っているだけ。一瞬シャッターを切るのが遅かったら、写ってなかったかもしれない。ちょっと目を離したら、もうそこに絵はないのです。だから目が離せない。まるで動いているものを見ているかのようです。ちょっと目を離すと風神雷神は全然別のところに飛んでいって見えなくなってしまう。そんなことはあり得ませんが、宗達の絵は動くのです。しかもぺたんこの絵のまま動くのです。だから何度も見たくなるし、何度見ても楽しい絵のままなのです。

。。。。。と、こんな感じで、僕は絵を見ています。いったん止めます!絵を言葉で説明するのは実に難しい!なんか、まったくうまく絵の良さ伝えられていません。やっぱり絵は見るものです。見るだけで良い。。見るのは超簡単なんですが。ふかふかの布団に包まって寝るくらい簡単です。

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