幽幻ロマンチカ 有頂天 イリヤ~コーラを装備していくかい?~

これだけひたすら幽幻ロマンチカを語っている当ブログですが、大切な説明をしていないことに気づきました。
幽ロマのアオリ文などでひたすら目にする「地獄の果てまで憑いていく」とはどういう意味なのか。

おさらいとして有頂天のPV貼っておきます。
「言ったろ?地獄の涯てまで憑いてくって。
覚悟しろ、オマエが、有頂天になるまで、もう離さねぇよ」

あ、「はて」ってそういう字なのね。なるほど?
ちなみに有頂天とググってみるとこのように出る。

【有頂天】うちょうてん
1.《名ノナ》うまくいった喜びで夢中になっていること。
 「合格して―になる」
2.仏教 《名》三界(さんがい)のうちの最上位の天。また、形あるものの世界の最高の所。
Oxford Languagesの定義

この場合おそらく1が適切だと思われるので、告白が成立して二人が結ばれた後のお話が描かれてる今シリーズには確かに適切なタイトルだ。
あといつもKENNさんの読み方は節が独特で聴いてて気持ちいいなと思っていたんですが、テキストでみると「、」が多くてふふってなってしまった。
台本も「、」が多いのかな。気になりますね。

話がそれた、そう幽幻ロマンチカで言う「地獄の涯てまで憑いていく」とはつまり、「月が綺麗ですね」ということです。
よくわからない人はこのセリフでググれば超有名な都市伝説が出てくるので検索してみてくださいね。
そう気づいてから幽ロマを聴くと、かなり肝心なところでこのセリフを言うので妖怪の世界ではそういうことなんだと思います。

上記の都市伝説、夏目漱石が翻訳したという俗説が多いそうですが典拠不明らしいので本当にただの都市伝説なんですよ。
幽幻ロマンチカは七不思議と都市伝説を分けて考えている独特の世界観なんですが、こういう幽ロマの持つ「Synchronicity」的な要素が私の心を掴んで離さないのです。

それでは今回は蛇神 八岐大蛇のイリヤをレポートします。

◆幽幻ロマンチカ 有頂天 イリヤ レポート

【あらすじ】
夜の保健室に居残ると金縛りに遭う…という七不思議が最近生徒たちの噂によって書き換えられた。七霧学園の地下には巨大な地下空洞があり、金縛りに遭ってそこに連れて行かれたら二度と元の世界に戻ることはできないという。
学園に今までにない不穏な空気を察していたイリヤはヒロインを心配するが、恋が成就して結ばれた二人はいつものように幸せな日々を過ごしていた。ある夏の日の放課後、イリヤが不在の中保健室にコーラを届けに来たヒロインは、待ちくたびれてうっかり眠ってしまう。
目が覚めた時ヒロインがいたのは、全く見に覚えがない薄暗い空間。そこには豹変した彼がいた。

【潔子的ハイライト】
■マドモ☆アゼルじゃん
他作品のネタ出してすみません。同レーベルだから許されたい。
「マドモ☆アゼル」はアニメDance with DevilsのEDテーマです。
リンク先に歌詞ページを貼っておきました。
私の中でストーリーの核心がこの曲とリンクしたので紹介します。
Cメロが特にすごい。イリヤ先輩もマドモ☆アゼル歌ってほしい。

■このCDは本当に妖怪が出てくる
いや、今までも出てたんですが幽ロマの妖怪ってみんなめっちゃ優しいじゃないですか。だからなんか妖怪であることをつい忘れちゃうんですが…
このCDはまじでRejetだし妖怪が出てきます。

まず視聴時間なんだけど、本編が70分しかないのが信じられない。
この記事を書くために聴き直しも結構したんですが、何回聞いても2時間45分くらいあるように感じる。蛇神に操作されているのか??
イリヤは無印も他の子より長く感じましたが、その比ではない。
全体の尺で怖いシーンの方が長いCDは幽ロマでイリヤだけだと思います。

いやおそらく、タイトル的には本来はそうあるべきなのでこれが正しい姿なんだと思いますが笑
私は怖いのやぶさかではないマンだからこのCD好きですが、人は選ぶと思います。
怖いのダメだけど全キャラ聴きたい…的な貴女のために。
地下空洞に追い込まれた時に流れる怖めなBGMのことを潔子は「チャルメラ」と呼んでいるので、それを意識するとやや怖さが軽減します。

いや、まじでチャルメラだから。

【キャラのみどころ】
■ドーナツと髪留めにテンアゲ
このかんたんな贈り物にとっても喜んで下さるのが蛇神様の良いところですよね。しかし潔子は髪留めと聞くと最近幽ロマが出したヘアゴムを思い出してしまって集中できなくなった。※リンク先参照
幽ロマくん、私達のこと女児だと思ってるのかな?なかよしとか言ってごめんね…

■コーラをねだられ、コーラで戦う
このコーラのねだり方がとにかくすごい。
コーラ買ってほしいだけでここまでされるなんて…ちなみに私はここに一番「Rejetの味付け」を感じた。
そして散々いじめられて買いに行かされたコーラが最終的に武器になるのでこの話面白いですよ。自分が招いたコーラが仇になるとはな。
みんなも護身用のコーラは必ず装備して臨もう。

■優しさと恐ろしさの共存
イリヤのお話を俯瞰すると、優しい彼も、意地悪な彼も、欲望を秘めたおそろしい彼も全部イリヤそのものなんだな、と感じます。
この恐ろしい要素は人間たちの想いによって後付されていったものだから気の毒ではあるんですが、誰よりもヒロインのことを特別に思うからこそ本性から逃れられなくなった姿に切なさを感じました。

イリヤのヒロインもコーラで戦えるくらいなのでとても強く、自分との恋を諦めさせようとするイリヤと果敢に戦います。
イリヤはあらゆるシーンでカジュアルに毒を盛ってくるのが私的に許せないポイントですが、毒をうたれてもヒロインが気持ちで抗うシーンが個人的に好きでした。

幽ロマはシチュエーションCDだから当然ヒロインのセリフはないんですが、「私はイリヤ先輩が好きです、一緒に生きて幸せになりましょう」というセリフが私には聞こえました。
そんなハートの強いヒロインに対して「泣いて叫んで、オレを嫌ってよ」というセリフが私はぐっと来ましたねー。

あとトラック5の締め方がずるくて良い。これネタバレしたくないギミックなので実際聴いてみて下さい。
私は女の子の気持ちの方が強いコンテンツに惹かれやすいので、イリヤは有頂天が一番好きです。この話オチがご都合展開では?と思う人もいると思うんだけど、何度か聞くとどうしてこうなったのかより感じられると思います。

無印のレポから言ってますが、イリヤは能力がチートで本当にずるいんですが、「君の願いを叶えるよ」というセリフが使えるのが良くてずるい…(ずるいしか言ってない)
無印の特典と、有頂天の本編で聴けますが、イリヤ先輩はこれの使い方がずるいから人気あるのはうなずけますね。

さて、次は第伍の謎メリーさんだー!新キャラです。
メリィ可愛くて好きなので、聴き直しも楽しみ。

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