幽幻ロマンチカ 有頂天 アラハギ~可愛いより、かっこいいって言われたい~

告白します。
有識者のお友達から「幽幻ロマンチカが好きな人は、剣が君も絶対好きだと思うのでオススメですよ」と聞いて以来ずっと気になっていた剣が君。
最初の記事でお話したように従来の私は観劇が趣味…というわけで前日にチケットを手配して、行ってきました「舞台 剣が君」に。

上演前からあらゆる点で話題の舞台でしたが、もう正直めちゃくちゃ行ってよかったです。
私自身が4ヶ月ぶりの観劇体験だったこともありますが、それを差し引いてもお釣りが出過ぎるくらいの満足値でした。
この時期の公演で、興行側も演者も観客も不安は間違いなくあり、私もその一人でしたが、舞台上で覚悟を持って世界観を演じる役者さんの姿を観て、そのひたむきさに「これだーーー!!!!!ここ数ヶ月ずっと私が観たかったものは!!!!!」という全てがありました。

いろんな意見があると思うのでそちらは言及しませんが、私個人はこの体験にチケット代14,000円の価値がありました。
この時期でなければもっとたくさん観たかった…!帰り道でスキドルのカートに公演DVDやらグッズやらを思うがままに入れて注文していた。

翌日通販などが待てる心境ではなくRejet SHOPにて剣が君関連のゲーム、CDなどを買い込み、只今勉強中です。ここを留守にしていたのもそちらにうつつを抜かしていたためです。
めちゃくちゃ優しくて丁寧に描かれたストーリーなので、色々落ち着いたらそちらもこのブログでレポートしていきたいと思います。

それではお久しぶりですが、今回は引き続き幽幻ロマンチカ有頂天のレポートを続けます。

◆幽幻ロマンチカ 有頂天 アラハギレポート

【あらすじ】
七霧学園に噂される七不思議のひとつ「ピアノがひとりでに鳴る音楽室」が最近書き換えられた。
誰もいないはずの音楽室で、誰かがピアノを弾く音が聞こえる。その主に気に入られて取り憑かれると、気が狂うまで脳内で永遠にピアノの音が鳴り止まなくなるという…
これを書き換えたのは他でもない、音楽室にいる妖怪、猫又のアラハギ張本人だった。目的は「愛する彼女に妖怪としてかっこいいところを見せたい」という男心によるもの。しかしヒロインはそんなアラハギの思いに鈍感で…?

【潔子的ハイライト】
■音の使い方
アラハギは音楽室に住む妖怪だからか、アラハギのCDはピアノのはさみ方やBGMの入れ方にこだわりを感じます。
そして何より取り憑き状態から戻って来るときに鈴の音がチリンと入るのが猫の妖怪ならではでめちゃ可愛い。あ、「可愛いって言われたくない」って話なのにいきなり可愛いから入ってしまった。ごめんアラハギ!

■猫のよりあい
トラックのタイトルにもなってる「猫のよりあい」が可愛い(2回目!)
ヒロインにかっこいい姿を見せたいのにかわいい止まりになってしまうことに悩み、猫友と作戦会議するシーンがあるんですが、め、めちゃくちゃEテレだー!!!!安心安全健全の幽幻ロマンチカくん。イリヤのCDが怖くて無理だった人はこれを聴こう。

アラハギの物語はこの先も「アラハギのコミュ力」がいろんな形で発揮されていくのですが、困った時にひとりで悩まず、まわりにきちんと相談できるのが彼の良さですね。有頂天の時期はまだまだお子様だけど、今ここに立ち戻ると彼の物語はこの頃からはじまっていたのだなーと感じました。
アラハギは彼自身も気にしているように「おとなのお友達」は物足りない人多いかもしれませんが、破天荒→真骨頂→満天花の流れでとても成長するので、今しか楽しめない彼の幼さをここで堪能しましょう。

【キャラの見どころ】
■戦闘シーンで唐突にめちゃくちゃシリアスになる
梶裕貴さんの戦闘シーンの演技がとにかくうますぎる。
実際描かれているシーンの1.8倍くらい緊張感があるし、命をかけたバトルのように感じます。今までのEテレはなんだったの?!!という気持ちになり、アラハギのこの緩急の付け方は癖になりますね。

■実はどのキャラよりグイグイくる
有頂天で同棲まで持ち込めたのはアラハギだけなので、攻め攻めな鴉天狗もびっくりである。妖怪だけど「男の子として意識されたい気持ち」がアラハギは誰よりも強いので、展開が結構強引で見た目とのギャップがあるのでそこが持ち味だと思います。
手を繋ぐのもソワソワしてるザクロに見せてあげたくなりますね…!

■人間の「思い」への憧れ
有頂天シリーズはどのキャラクターも妖怪たちが妖怪しての「不安」や「本能」と向き合う姿が主題として描かれていますが、アラハギの謎は「自らが引き起こす怪異」以外の形で描かれているのが特徴です。
はじめはアラハギも「自分の作り話が本物の怪異に変化した」と誤解して悩みますが、それと同時に「人が妖怪を生み出すような強い思いを自分自身が持てたのでは?」と期待します。

アラハギは人間への不信感と同時に「人間の思いへの憧れ」を持っているところにいじらしさがありますね。
そんな彼がクラスマックスに向かうにつれて、ヒロインへの恋心だけは「人間にも負けない強さ」を確信できるようになるところがとても素敵でした。

そしてこの手の異種族の恋愛を描くにあたり「人間賛美」をどこまで入れるかはセンスだなーと幽ロマを聴きながら感じたりなどしました。
何度か記事にも書いているように私はDance with DevilsからRejet作品に興味を持ったので、人の世界と人ならざるものの思いの交差が大好物ですが、幽ロマの妖怪は人の思いから生まれる成り立ち故に人間を憎みきることができないので、それが聴き手として時々切なくなったりもします。

この作品のシナリオを担当されている七霧花男先生は、そのあたりも含めてキャラクターそれぞれが幸せに生きるための選択肢を与えて下さるので、めちゃくちゃ信頼値高いです。これはシリーズを増すごとに実感が深まるのでぜひいろんな方が幽ロマに興味を持って下さるといいなー!

次回は狗神トネリのレポートです。
犬好きなので贔屓目レポートになることが予想されます。
もうすぐウタシロちゃんの最高潮が発売されるので楽しみー!一ヶ月めっちゃ早いな…?

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