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免疫アップ!腸いい話④<一部有料>

腸の健康を考える時、小腸と大腸では役割も違い、整え方も違います。

<小腸編①>

◉腸管免疫のおさらい

免疫アップ!腸いい話③のはじめにも少し触れた内容なのですが、小腸は主に栄養吸収をメインに働いています。
そして、小腸の腸管には免疫細胞の6〜7割が存在しています。
これを、腸管免疫と呼びます。

そして、白血球と呼ばれるものが免疫細胞です。
免疫細胞とは、タンパク質そのものなのでこれらの材料になるタンパク質やアミノ酸が不足すると、機能が低下して感染しやすくなります。

詳しい免疫細胞については免疫アップ!腸いい話③をご覧ください。


◉免疫応答って何?

免疫応答とは、私たちの体の中に細菌やウィルスなどの有害物質が入ってくると、直ちに反応し、侵入を防いだり、攻撃しようとする機能のことを言うのですが、私たちの持つ免疫には2つのものがあります。

もともと持っている基礎的な免疫を「自然免疫」、そして「獲得免疫」と言う高度に進化した免疫があります。

◉自然免疫は一次免疫応答に関わる

自然免疫は、体の中に細菌やウィルスが侵入した時、初めに反応する免疫の反応をします。
「非特異免疫(ひとくいめんえき」とも呼ばれ、多核白血球(顆粒球である好酸球、好中球、好塩基球をさすが、主には好中球です。)やマクロファージNK細胞、マスト細胞などが担当します。
抗原を攻撃して貪食(読んで字のごとく貪り食います。(怖っ!))したり、殺傷したりして排除します。
これを、一次免疫応答と言います。

始めて入ってくるウィルスや細菌に対して作られる抗体は、IgM(免疫グロブリンMというタンパク質)です。
特徴としては、発症してから1週目の中頃から後半に生成が始まり、検査で検出可能になるのは発症後2週目頃からとされています。
その後、ゆっくりと2週間から4週間ほどをかけて無くなってしまうため、検査をしても検出されなくなってしまいます。

このIgMが有害物質に攻撃をしながら、情報を収集し記憶します。
そして、その有害物質に適した抗体を作っていきます。
その時に作られる抗体がIgG(免疫グロブリンGというタンパク質)です。
これが強力な殺傷力を持っていて最後のとどめを刺してくれるわけです。

免疫グロブリンはB細胞で作られる抗体(タンパク質)です。

一次応答では、IgMがIgGを作り始めるという段階なので、症状が長引いてしまうことがあります。

5種類の免疫グロブリン


◉獲得免疫は二次免疫応答で活躍します。

一次免疫応答で突破してきた抗原や、増殖を始めようとする悪質な細菌やウィルスに対して第二の攻撃を仕掛けるのが、獲得免疫と言われるリンパ球たちです。
そして、この攻撃を二次免疫応答と言います。
二次免疫応答では、一時免疫応答の時にマクロファージや樹状細胞などによって抗原の情報を受け取っているため、その情報を元に抗原に対する抗体(武器)と、抗原を識別するための抗原レセプター(受容体)をT細胞やB細胞が作ります。

このように、特定の抗原に対してだけ反応する特異的なものを、特異免疫というのです。

このT細胞やB細胞のレセプターは、1種類ずつしか作られません。
まさに専門家のように存在しています。
体の中には、何百万種類ものT細胞やB細胞が存在しているため、様々な細菌やウィルスに対抗することができるのです。

各1種類の抗原レセプターしか持てない

この場合、IgMが情報を得るために働きますが、もうすでにデータを持っているため、すぐにIgGを作ることができるのです。

そして、一次免疫応答の時よりも素早くたくさん作ることができるため、早い対処と症状が軽くなるのです。
また、かからなくなるものもあります。

私たちは、この自然免疫と獲得免疫の両方に守られています。

◉免疫細胞は高濃度のビタミンCを持っている

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