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いなくなっちゃった気がしないんだよね

昨年末2年ぶりにホームに居る母に、姉とふたりで会いに行った。耳が遠いからパネル越しの会話はメモ帳に書きながら見せるクイズ形式。まあ反応は悪くないんじゃない。
年明けてホームから食欲が落ちてると連絡があった。春先いよいよ治療が必要となりホームから病院へ入院。食欲は改善せず、次の段階を家族で話し合った方が良いと病院から言われたと姉から相談され(点滴止めたら10日か2週間)、リューマチの痛みのコントロール優先で積極的な治療は望まない事を確認した。
この頃「いつ来るんかな?」と駅の改札で待つ父の夢を見た。姉に夢の話をした。

GW前後、怒涛の面会スケジュールを組んだ。父母の弟妹、近所の仲良しさん達に連絡して次々と会いに来てもらい、会話は続かなくてもお互い久しぶりの対面を笑顔で喜んでもらった。
お父さんがもうすぐ迎えに来るのと言ったかと思えば、私がお酒タバコ煩いから来てくれないのと言ってるうちに夏になり「くたびれちゃった」と姉に弱音を吐く。
会いに行く度に喜んでくれるのは嬉しいけれど、嬉し泣きされちゃうのは辛かった。バイバイする時いつもさようならと手を合わせていたね。また来るよと言いながら、またはないかもって手を振り返してた。
あと2日で夏休みだというのに、父、母、どっちが待ちきれなかったんだろうね。急に思い立つから見送り間に合わなかった。
2人にもらった愛を返して、私目一杯楽しんでから帰るからね。
お母さんありがとう。

ずっと会ってなかったから、まだいなくなっちゃった気がしないんだよ。
この間夢の中であんみつ一緒に食べた。お姉ちゃんにはまだ夢の話してないんだ。

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