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プラネテス

プラネテス 幸村誠 全4巻(講談社)

宇宙が舞台。
主人公は衛星軌道上のデブリ(宇宙ゴミ)を回収するハチマキ。将来は自分の宇宙船を持つという、でっかい夢を持っている。人類は宇宙へ出るべきじゃなかったと訴えるテロ事件に巻き込まれたり、作業中の事故がきっかけとなり、宇宙って?自分って何?って悩みだす。

一話目の同僚ロシア人宇宙飛行士のエピソードからホロッとし心掴まれてしまった。

月面生まれルナリアン、本物の海を見た事がないノノちゃんが、ハチマキを励ますこのシーンが好き。

幸村さんの漫画は以前紹介したヴィンランド・サガもそうだけど絵が生きていて、アニメーションのように見えてくる。(実際この漫画は2003年にアニメ化されているらしい。)

ハチマキは木星往還船の宇宙飛行士を目指すが、悩みは深みにはまっていく一方。宇宙では独りで生きて独りで死んでいくんだと、宇宙飛行士はそうでなきゃと息巻くハチマキ。そこに愛がなきゃと訴える後輩ダメ宇宙飛行士のタナベ。こっ恥ずかしい程、真っ直ぐに愛を説く彼女のペースにハチマキは巻き込まれていく。

ハチマキも同僚達もそれぞれ、いろんな悩みを抱えている。言い合いしながらもお互いを思いやる仲間や家族。「ただいま」って帰る場所があるのっていいね。

貧困や紛争から起こるテロ、宇宙エネルギーの利権を独占しようとする先進国とか、なんだか現実とリンクしてる。

全4巻でボリュームも話のまとまりも丁度良い。浮遊感がとても気持ちいい漫画だ。

#おすすめ漫画 #プラネテス

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