見出し画像

トレンドスポットってなんだ?

人が集まるお店ってどんなお店なんだろう?


今年、南麻布にNtScoffeeというお店がオープンした

ぼくは用事でよくお店の前を通りがかるのだけれど、よくもまあこんな場所にカフェをオープンしたなぁと最初は驚いた

驚いたというか、とても失礼な表現だけれど呆れた記憶がある

飲食店経営やコンサルティングに関わるものとして、直感的にこの場所でカフェを成功させるのは難しいだろうと感じていたから

そして、現に何度もお店の前を素通りしたものだ

お店の前を文字通り素通りしていると、なぜかいつもガラス張りの店内から、コーヒーマシンをいじりながらオーナーらしき若いお兄さんが挨拶をしてくる

何度か通るうちに、しまいには笑顔で手を振ってきた

「まずい、これはまずいな」

一度店に行ってみようと、来店の決意をした

提供されたコーヒーは
(ぼくはカフェラテが好きなんだけれど)
驚くほどに美味い

香りも良く口当たりが非常に柔らかい

こんなに柔らかいラテには久しぶりに出会った

おそらく
焙煎された豆と提供温度によるものだろう

ぼくはすぐにこの一杯500円のコーヒーの虜になった

オーナーはようすけさんという方で
なんとシドニー在住だという


今現在もシドニーに住みながら
このお店をオープンして
日本に滞在している間は店頭に立つ

シドニーというのは
ぼくも何度か行ったことがあるのだけれど
ここ数年の不動産バブル、景気拡大の中で
飲食店、特にカフェのレベルが異常に高くなったそうだ


その中でもカフェ文化の発達は顕著で、イタリア移民の方々の文化
つまり
エスプレッソの文化だという

彼らオーストラリア人のライフスタイルは自然と共にある
仕事は早く切り上げて海に向かい
サーフィンをする

朝は早く起きてカフェに行き
美味いコーヒーを飲んでから出勤する

どんなに料理やサービスが素晴らしくても
コーヒーの美味しくないお店
腕利きのバリスタがいないお店は
簡単に潰れてしまうそうだ

天下のスターバックスが撤退した街は
いまや
世界を代表するカフェカルチャーの発信地だという

そのカルチャーを東京に持って来たいというのが、オーナーようすけさんの願いであった

ここでいうカルチャーとは
繰り返しになるがライフスタイルそのものを指す


お気に入りのコーヒーを提供するカフェに集まって仕事の話をする、世間話をする
そこで新しい人脈が生まれて、新しいビジネスが始まる

トレンドスポットとは
そういう意味で発した言葉だ

南麻布の住宅街ど真ん中

麻布十番の駅からも
白金高輪の駅からも
徒歩で10分近くかかる

潰れるだろうと思ったお店は大繁盛し
いまや行列のできるライフスタイルの中心地となった

あそこに行けば誰かに会える

ぼくはあの美味いコーヒーと共に
沢山の繋がりを頂いた
ようすけさんありがとう

実は東京中を歩き回って決めた場所
やっと見つかった物件だと彼は言った

外国人のお客様も多く
店内では英語が飛び交う

(夏限定にてシェイブドアイスも販売開始)

さながら日本進出仕立ての頃の
オーバカナル(カフェ)を思わせる

あの人に会いたい

というオーナーやスタッフがいる店は
その人の作り上げるカルチャーを愛するもの
つまり
近しい肌感覚の人間が集まる

このあの人に会いたいの「あの人」というのがアイコンである

アイコンの存在する店は流行る

いや、現代においてはアイコン作りこそが人気店を作るための最重要課題ではないか

アイコンは時にSNSで影響力を持つ人かもしれないし、ようすけさんのように他国の文化をインポートする人かもしれないし、非常に優れた技術をもつ職人かもしれない

いずれにしても人を惹きつける極端に特異な人であることが多い

そんなアイコンが存在する店だから
客同士も意気投合しやすい

麻布十番の人気餃子バーの高丘さんも、渋谷バーLm.の芝原さんも強烈な個性を持ったアイコンである

そしてその店での客同士の最初の出会いは
そのアイコン的なスタッフが「つなぎ」になる

繋がって生まれた新しいコミュニティが
新しいビジネスを生み出すきっかけになってしまったりする

みなさんぜひ一度訪れてみてください


シドニーを感じながら
世界最高峰の一杯が飲めるかもしれません

ようすけさんの笑顔と共に



シドニーの最新レストラン&カフェリストを掲載します
こちらはシドニーに精通しまくっている、本物を知るようすけさんのイケてる神リストです
(要保存、28店舗)

以下有料(500円)となります
記事を読んでご支援いただいたお金は全てぼくが休日にNtScoffeeで1杯500円のカフェラテを飲む費用とさせていただきます

(つまりぼくのしあわせなコーヒー代となります、よろしくお願いします)

(※なおアソビカタSalonでは ようすけさん×Kiyoto の対談動画もご覧いただけます)

では

ここから先は

354字

¥ 500

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?