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仮面女子小島夕佳応援エッセイVol.3_奇跡の夕陽

序文

推しが先日ライブ中に怪我をした。
目の前で、だ。
しかも、誰にも気付かれることなく…。

自分の生誕祭に出てくれたメンバーの生誕祭のステージに立てないこと
久しぶりの土日劇場のロングライブで盛り上げるメンバーを見ていること
心中お察しする。


本エッセイは、”ライブ”=”ライフ”、
ライブアイドルにプライドを持った仮面女子の小島夕佳の療養中に記載する応援エッセイである。


これまでのシリーズはこちら。

下記、4つのルールをもとに進行中だ。

1、ハイボール片手に記載すること

2、決して推敲しないこと。

3、エッセイのVol.ラストの最後は下記で締めること

おまえがナンバー1だ!!

ベジータ

4、(2のルールがきつすぎるので)小島夕佳がステージ復帰した際、直ちに本シリーズを非公開にする

エッセイのテーマは
”仮面を脱いでさらけ出すこと”でやっていきたい。



前回の振り返り

KAMEIDO☆C'ROCKお披露目ライブの後、
事前知識なしで劇場に向かった僕。

劇場の熱量に圧倒され、最後列で観戦&”カメクロ大使のアイドルとしての仮面女子”を家族で楽しもうと一度は思ってしまう。
ただ、次のカメクロ定期ライブにて、「あ、そうそう、
もしかして、もあちゃんの生誕祭きてました?後ろの方にいませんでした?」という言葉に錯乱。

小島夕佳は、”カメクロのアイドル”ではなくなりかけていた。

気づいたら僕は、
2週間後、2023年5月27日
小島夕佳の地元柏崎、凱旋ライブ「風の陣」に
たった1人で新幹線ときに乗って向かっていた━━━━


凱旋ライブ、かしわざき風の陣

柏崎は小島夕佳の地元だ。
本ライブの4日前にアイドルキャリア10年を迎えた。
新潟県でのライブはこれまでもあったが、その中でも地元の地元を仮面女子としてライブすることは(たしか)初めて。

小島夕佳にとって間違いなく、特別なライブだった。

上越新幹線ときへ

僕は迷っていた。

パフォーマンスは素晴らしい、
なぜか僕を認知してくれていて想像を超えてくる。
ただ、僕にとってはまだ”カメクロのアイドル”だった。

こんな熱量しかない僕が、
彼女にとって特別なライブに、お邪魔していいものなのか━━━━

男性アイドル大好き同僚に相談した。
「凱旋ライブ絶対行くべきですよ!ルーツを知れるのがたまらないです。
それに新しくできたファンが来てくれるのはやっぱり嬉しいと思いますよ」



そうか。そうだよな━━━
これまでサプライズをもらってばっかりだ。
歴の浅い僕が行くこと自体が嬉しさを生むかもしれない。

僕は宿も抑えず、27日(土)妻に子供を預け
14時40分東京発、上越新幹線「とき」に乗っていた。


「柏崎」を肌で感じる


上野→大宮→熊谷→高崎
ここからは未知のエリアだ。
どんどん都会の喧騒から離れていく。
新幹線に揺られること100分。長岡駅(新潟県)に着く。

柏崎に新幹線は止まらない。
長岡駅から、1時間に1本しかない信越本線に乗車する。


柏崎駅の時刻表


車窓から「稲田」を、何度も長いトンネルを抜け「山」を意識する。
どんどん人口密度が下がっていくのがわかる。



分かってはいたが、東京都は異なって、アイドルイベントが日常的に開催されそうな環境ではなさそうだ。





柏崎に到着する。
腹が減った。駅前には飲食店はない。松屋もない。

柏崎の駅前 飲食店は、ない



東京でアイドルをやろうと、この環境から出てきたのか━━━
こんな気持ちが湧き上がってきた。



アニメの聖地巡礼はしたことがあった。
ラブライブサンシャインの沼津では至る聖地で、キャラを感じることができた。


ただ、「実在する人物の地元を歩くこと」はそれとは全く異なった。
駅に降り立ち、街を歩く中で
10年前、この街から小島夕佳がアイドルになることを決意し上京した凄み、「リアル」を感じる。

駅前の商店街はシャッター商店街となっていた
道路の塗装が剥げ落ちており、街の予算が限られていることがわかる


Xで紹介していた、
小島家の憩いのレストラン、ガラムマサラに寄ってみる。

小島家のエンタメの地 ガラムマサラ


大きな看板があるわけではない。
ポツンと佇むインドカレー店。

家族のエンタメといえば何を想像するだろうか?
ディズニーランド?ショッピングモール?スーパー銭湯?
小島家にとってここが一大エンターテインメントだったのだ。



ライブ会場はみなとまち海浜公園、夕陽のドーム。
距離にして1km。


柏崎の住宅街の間を歩きながら向かっていく。
塗装が剥がれかげた道路標識、至る所に軽自動車、庭に生える松の木。



こうして歩いてみるとわかる。
どこにいくにも車が必要で、
自然と家での時間が増えて家族の結束が強まって
なんて事のない家族との外食が素敵なイベントになる。


そんな小島夕佳のルーツが伝わってくる。
(※勝手な想像である)




そして同時に、
この街を出て上京してアイドルになりたいという
アイドルが好き」という
「好きを原動力」に進んできた人生
が伝わってくる。







次第に海沿いから、前の組のライブの音が聞こえてくる。
数百メートル先の閑静な住宅街にいながら聞こえてくる。



音をこんなに出しても問題ないのは、
風の陣が決して日常ではなく、
地元の人が楽しみにしているハレの日・
「柏崎のお祭り」であることが伝わってくる。


だんだん近づくにつれ、音が大きくなる。
そして、会場「夕陽のドーム」に到着する。

写真左のドームが夕陽のドーム。雨風を防ぐ屋根がついているだけで、音は街中と共有する



いよいよ始まった凱旋ライブ

仮面女子の出番は2日目の大トリ。
1個前のケミカル=リアクションさんは、なんと物販を仮面女子の後に実施回すという意気な気遣いをしてくれる。
それだけ、関係者の中でも小島夕佳による凱旋ライブの重みがあることが伝わってくる。

会場に響き渡る、アラーム音。
仮面女子の注意を惹きつけるSEだ。



野外にも関わらず、
アイドルが隠れるほどのとんでもない量のスモークが炊かれる。

Are you Ready…?

仮面女子登場SEより

はい!はい!はい!はい!

会場一面が、小島夕佳のメンバーカラー、オレンジ色に染まる━━━




「好き」が詰まったステージ

1曲目、DEAR☆PAIN。
パッと見ただけでわかる。


凱旋の舞台が整っている。


1回しかライブしないのに、照明は完璧に組まれている。
カメラワークも抜群だ。
大量のスモークといい、
主催者・関係者の仮面女子、小島夕佳に対するリスペクトが感じられる。




客エリア。
ファンたちが大きな大きな横断幕を持っている。

https://x.com/kojimayuukataso/status/1662488855298314241?s=20 より

そして、ファンたちがどうぞどうぞと、
地元の小島夕佳の関係者らしき人たちに横断幕の前のスペースを譲る。
その関係者の存在自体が演出になっている。エモすぎる。




1st MC。

新潟県出身、柏崎
エマッテ
新潟県柏崎出身、小島夕佳です!

自己紹介MCより

緊張が伝わってくる。
彼女にとって、このライブがどれほど大切なものなのかが伝わる。






仮面女子「私たち、仮面女子です!」
ファンみんな「ゆうかちゃん、柏崎おかえりー!」

自己紹介MCより


柏崎の関係者(後で分かったが地元の先生、友達、家族)が、
客席の柵を飛び越えて、
お菓子・花束をもってステージにいる小島夕佳に届ける。笑

「おかえり、ゆうかちゃん」と自作の応援パネルを持って━━━




な、なんて光景だ………。
「好き」で溢れている………、


フィクションではない、
想像を超えた本物のドラマがそこにはあった。



この後も、
小島夕佳は「好き=愛」を受けて輝いていた。

「好き」を、
自分の「好き」(ステージ、地元、関係者すべてへの好き)
で返していた。
(本人は口下手と言っているが、
パフォーマンスをみると言葉では見えてこないものが伝わってくる)


「好きを原動力」としたパフォーマンスと場がそこには詰まっていた。




LOVE☆WAVE


ライブも終盤に。
最後の曲前MCが始まる。

小島「LOVE☆WAVEっていう曲があるんですけど、
初めていうんですが柏崎をテーマにした曲になっています。
LOVE☆WAVEというタイトルも柏崎の人が考えてくれています。
柏崎をテーマにした曲を、柏崎で仮面女子で歌えることが大変嬉しいです。

小島「あ、夕陽が…、まだちょっと見える…?」

月野「歌詞の中にね『オレンジ色の夕陽がね』!」

3rdMC

LOVE☆WAVEが始まった。

実際、夕陽は視野からは見えなくなるくらいに沈んでしまっていた

夕陽の時刻は計算できるしライブ演出でよく使うから、
きっと時間が押してしまったんだろう…。そう思った。


そして、落ちサビに入った。

オレンジ色に輝く 夕陽の温もり
抱き締めた  don't be afraid! do your best!
胸の不安を溶かす為に L・O・V・E!!! love is everything!!!

LOVE☆WAVE歌詞

もう夕陽は見えなかった。




ふと下手にいた僕は、会場中央に目をやった。

すると、なんということだろう。





「ファンの皆さんのオレンジのペンライトでできた夕陽」がそこにはあった

ファンの愛でできた夕陽





まさにそこには、
【オレンジ色に輝く夕陽の温もり】が存在していた━━━━










会場の名は、【夕陽のドーム】









アイドルの名は、「小島夕佳」

【夕佳】
陽」に「=美しい」








この場は、愛で満ち溢れた場だった。



美しかった。







そう思っている最中、
LOVE☆WAVEが終わりに差し掛かる。


信じよう 疲れても また信じて 
広い海も越えて行く 愛の波を起こそう say yeah
OH YEAHHHH!! YEAHHHH!! ずっと OH YEAHHHH!! YEAHHHH!! きっと

愛で世界を救おう!!

LOVE☆WAVE歌詞



愛で満ち溢れた場で、「愛で世界を救おう!!」………









この日僕は思い出した。
「好きの原動力」の素晴らしさを…
「好きの原動力」の危うさから逃げていた自分を……






僕のココロは、
「その場の夕陽の温もり」に照らされた










僕の頬に一筋の線が流れた。












柏崎に花火が上がった。













この日、僕に推しができた。
























第1部「推しができた日」 完


Part.4へ続く━━━━





おまけ

僕にとってのこの伝説のライブは、
仮面女子ファンクラブ(550円〜)に入ると、アーカイブ映像が見れます。


そして、出演者はまだ発表されていませんが、
今年の風の陣の日程、5月25日(土)-26日(日)も発表されました。
きっと出演してくれるはず。楽しみです。


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