フローレンス・ナイチンゲールが著した『看護覚え書き』のオーディオ・ブックを配信します。HNS（＝防府看護専門学校）の学生・生徒だけなく、卒業生や看護師を志す、すべての人に向けた配信です。ご自由にお聴きください。

#043 ：屈強な兵士も、若い女性も結核にかかるのは何故か？

あらゆる階級の中で、若い女性と兵士の2つの階級は、最も結核にかかりやすい状況に置かれている。両者とも汚れた空気の中で眠り、そこで生活を送っている。

夜間に窓とカーテンを開けておくように言われると、「肌に良くありませんから」と言う女性がなんと多いことだろう。

このよどんだ汚い空気の中で、どんな天気であろうと、若い女性も兵士も、夜間に外出する。女性はパーティへ、兵士は当直番へと向かうのだ。 

食事が不十分で不健康なため、結核にかかりやすい人もいる。

それというのも、若い女性たちの間では、食べないと言うファッションがいまだに流行しており、その埋め合わせとして、自分の部屋でお茶とパウンドケーキを食べることが少なからずあるからだ。

まず体全体の健康を害して、そこに結核の種をまき、それを育てる温室のような機能を果たす。これらのこと以上に、結核になる確実な方法を見出せるだろうか。（2023年6月19日配信）

フローレス・ナイチンゲール（Florence Nightingale）：1820年-1910年：近代医療統計学および看護統計学の始祖。近代看護教育の母。