見出し画像

ナイチンゲール『看護覚え書き』を聴く#098

フローレンス・ナイチンゲールが著した『看護覚え書き』のオーディオ・ブックを配信します。HNS(=防府看護専門学校)の学生・生徒だけなく、卒業生や看護師を志す、すべての人に向けた配信です。ご自由にお聴きください。

#098 :音楽

病人に対する音楽の効果は、ほとんど気づかれることがなかった。事実、今のように音楽が高価な物につくと、一般に使うことは問題外である。

ここでは、次のことだけを述べておく。つまり、人間の声も含めて、管楽器や弦楽器は音が持続するので、一般に良い効果がある。一方、ピアノのように、音が持続しない楽器はその逆である。どんなに素晴らしいピアノ演奏でも、病人にはさわりとなる。

元気なのが当たり前の健康な者には、音楽は生き生きとした人生の喜びを難なく与えてくれるが、元気になれない病人にも、音楽は喜びを与え、無気力に対する苛立ちを取り去ってくれる。
(2023年9月11日配信)

フローレス・ナイチンゲール(Florence Nightingale):1820年-1910年:近代医療統計学および看護統計学の始祖。近代看護教育の母。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?