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ナイチンゲール『看護覚え書き』を聴く#114

フローレンス・ナイチンゲールが著した『看護覚え書き』のオーディオ・ブックを配信します。HNS(=防府看護専門学校)の学生・生徒のために作成したオーディオ・ブックですが、HNSの卒業生や看護師を志す人、現役の看護師の方々の他、引退された看護師の方や教育に関心のある方々など、すべての人に向けた配信です。ご自由にお聴きください。

#114 :看護師は、病人食に対して、何らかの基本的な考え方の基準を持たなければならない

自分の患者の食事に対して、決まった考え方を持ちなさいと言いたい。例えば、患者が今日はどれだけ食べたいか、そしてどれだけ食べなければならないかを考え、覚えておくことなどである。

一般に、在宅患者の食事については、看護師が患者に何かを与えねばならないという決まりしかない。自分が持っていないものを患者に与えられないのは事実だが、患者の胃袋は、看護師の都合や必要を待ってはいない。

今日は1時間胃袋を刺激したが、翌日は手に入れることができないために刺激しないのでは、患者を苦しめることになる。看護師は、この穴埋めをするために知恵を働かさなければならない。

このような偶然は、最も機転の利く者にも起こることだが、どうすることもできない患者がそれで余計苦しむことのないように手をうたなければならない。
(2023年10月4日配信)

フローレンス・ナイチンゲール(Florence Nightingale):1820年-1910年・近代医療統計学および看護統計学の始祖。近代看護教育の母。


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