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ナイチンゲール『看護覚え書き』を聴く#128

フローレンス・ナイチンゲールが著した『看護覚え書き』のオーディオ・ブックを配信します。HNS(=防府看護専門学校)の学生・生徒のために作成したオーディオ・ブックですが、HNSの卒業生や看護師を志す人、現役の看護師の方々の他、引退された看護師の方や教育に関心のある方々など、すべての人に向けた配信です。ご自由にお聴きください。

#128 :病人食について、しっかりした観察がほとんどされていない

「食品分析表」を読むことよりも、患者の胃袋の意見に注意を払うこと、これが患者に食べさせるものを決めなければならない、全ての人の仕事である。おそらく、食べ物は呼吸する空気に次いで、病人に与えるべき最も大切なものだろう。

1日1回または週に数回しか患者を見回らない医者たちは、患者自身や患者をいつも見守っている人の協力がなければ、食べ物を指示することができない。

医師に分かるのは、せいぜいその患者が前回の回診の時よりも弱っているか、それとも元気になっているかだけである。

したがって看護師にとって、食べ物の効果を注意して観察し、医師に報告することは、空気への配慮に次ぐものであり、他と比較とならないほど、重要な任務だと私は言いたい。
(2023年10月25日配信)

フローレンス・ナイチンゲール(Florence Nightingale):1820年-1910年・近代医療統計学および看護統計学の始祖。近代看護教育の母。


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