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ナイチンゲール『看護覚え書き』を聴く#257

フローレンス・ナイチンゲールが著した『看護覚え書き』のオーディオ・ブックを配信します。HNS(=防府看護専門学校)の学生・生徒のために作成したオーディオ・ブックですが、HNSの卒業生や看護師を志す人、現役の看護師の方々の他、引退された看護師の方や教育に関心のある方々など、すべての人に向けた配信です。ご自由にお聴きください。

#257 :赤ちゃんの保育(その6)

3、それと同時に薄暗かったり、特に太陽の光がささない事は、子供にとっては、あなた方以上に悪いことなのです。

ある時、子供が生きていることを隠したかった人たちが、その子を暗い部屋で1人にして育てました。赤ちゃんは食べ物を与えられる時以外は、誰にも会いませんでした。それでも充分親切に扱っていると思われたのですが、成長したら白痴になってしまいました。このことから簡単に想像がつくでしょう。

充分な光、特に太陽の光は子供を活発に明るく頭を良くするために必要です。しかし、絶対にしてはいけない事は、暑い夏に外出し、特に小さな乳母車に載せたりしたときに、頭に直射日光を浴びて日焼けさせることです。

子供を暗いところに放っておいてはいけません。部屋をいつもできるだけ明るくし、太陽が降り注ぐようにしてください。もちろん医師が部屋を暗くするように言った時は別です。子供の病気によってはそういうこともありますから。
(2024年5月10日配信)

フローレンス・ナイチンゲール(Florence Nightingale):1820年-1910年・近代医療統計学および看護統計学の始祖。近代看護教育の母。

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