見出し画像

みのりんの初挑戦ミュージカル『Liebe~シューマンの愛したひと~』を駆け抜けました

2024年1月27日(土)~2月5日(月)開催。
bチームと#チームによるダブルキャストでみのりんはbチームで出演しました。
まさに感情のまま末期のロベルトの如く書き殴りました。


■前置き

bチームにとって、そしてみのりんにとってとても困難な道のりでした。開幕初日である27日プレ公演、28日昼公演、29日昼公演がみのりんの喉の不調もあり公演中止に。29日夜公演はみのりんが休演でのbチーム始動となりました。私もその4公演は参加予定だったので本当に悔しい思いでいっぱいでしたが、何よりもみのりんの胸中を思うと責任を感じ過ぎていないか心配でした。これまでにも勉強の一環で自身での観劇やお話しを聞いてはいたと思います。そんな声の出し方どころか所作すらまったく違う世界へ挑戦したみのりん。勿論これまでその世界で生きている人達にとっても大切な公演だったと思いますし、本番までの練習の日々と交流を思うと思い描いたベストな形での初動では無かったかもしれません。しかし今日こうして結構な雪が降ったとはいえ無事に千穐楽まで駆け抜けられたことはひとつの達成感があります。この素晴らしい経験と出会いがみのりんを更に強くしてくれると信じていますしその成果はまた次のステージできっと見せてくれることでしょう。

みのりんが初挑戦ということは、私にとっても初のミュージカルです。いわゆるテンプレのイメージはありましたが、実際に舞台を観劇するのは初めてです。私はみのりんの歌だけでなく彼女が見せるステージでの声や仕草、表情や挙動までもが魅力的で惹かれるものがあります。これまでの朗読劇や舞台、一人芝居を経てより一層みのりんが見せる感情表現の虜になりました。

■大雑把な感想①

千穐楽まで駆け抜けた上で率直な感想を申し上げますと、みのりんは毎公演成長していて私が初回公演で受けた印象をあっさりと塗り替えてくれたということ。私自身も初だったため、みのりんの初舞台を堪能する以上に他の面々(経験者の方々)の存在感に圧倒されました。そんな中でみのりんがクララの愛を歌い人生を歌い、そして何を届けようとしてくれたのか。みのりんがVoicyにて作品についての予習をするとより一層楽しめると仰ってくれたことで私は初回後に少し調べてから残りの公演に挑むことができました。複数公演参加できることもあったので初回は逆に真っ新で挑もうと思っていました。そしてクララとロベルトとブラームスの関係性を知ってから挑んだとき新しい背景が伝わってきました。もちろんこの調べた内容が全てではありませんし諸説あるということなので私が感じた関係性が歴史的に正しいかはわかりません。しかし重要なのはみのりん自身が感じたクララ・シューマンの「愛」を歌い演じたことです。

これまで沢山の「愛」を歌ってきたみのりん。自身の経験も作品やキャラクターの世界観も含めて様々な感情がありました。その感情表現は特に「愛」を伝えるシーンでは最高にみのりんらしい表現を見ることができます。
今回演じたクララ・シューマン。彼女の激動の人生の中で「愛」を感じるシーンは沢山ありました。印象的なのはやはりロベルトとのシーンばかりですが、カールやブラームスとの絡みは勿論、子供たちやレーザー夫人とのやり取りの中で見せる表情も素敵でした。
また、ロベルトの浮気現場を見て呆然とするクララ、からのピアノだーいすき(虚無)はヘルプミーでの復讐を誓って暴れまくるちえりを思い出しました(笑)

幼年期から少女、大人の女性、母親、晩年、と文字通り一人の人生を最初から最後まで演じきったみのりんですが、やはり凄く惹かれました。私は特にみのりんの愛に生きる大人の女性を演じる時が個人的に一番感情が動かされます。みのりんは時に強くもあり時に弱くもある様々な愛を演じてきましたが今回は特にロベルトを支え、守り、共に過ごした音楽と家族や友人たちへの「愛」という激動の人生を演じてくれたと思います。
私はみのりんの喜怒哀楽がはっきりと感じ取れるあの表情が本当に大好きです。

幼年期の頃はしっかりと幼さを感じさせる声と所作でした。
愛を知った少女から大人の女性の表現は言うまでもなく、晩年の演技は滅多に観ることができない役なので本当に新鮮でかつ熟成されているように感じました。もちろんこれからまた更に濃厚な技量を積み上げてくれることでしょう。

みのりんの歌。それはこれまでのライブでの歌とはまったく違う世界で歌わなければなりませんでした。Voicyでも言っていましたが、歌い方(声の出し方)が全然違うということ。油断するといつもの歌い方が出てしまうと仰っていました。
しかし私が聞いた初回から千穐楽までのを通して歌声が重みを増していき、そこにライブでの歌声とはまた違った演じた役の感情、その人生を込めて歌っているように感じました。最初に言ったとおり、みのりんは常に成長しています。それはこれまでのライブツアーでもそうですし、一人芝居でも同じ公演はひとつとしてありませんでした。
だからこそ中止および休演になった公演を経験できていたらもっと良かったのにと思ってしまいますが、この激動の人生こそが茅原実里を更に強くしてくれるのだろうと改めて思いました。人生はまだまだ長いのでここからまた貪欲に新しい事に挑戦していって欲しいと願っています。
勿論、またミュージカルでのみのりんも是非観たいです。ミュージカル畑の人達のような技量に到達するのも良いですが、基本は踏襲しつつみのりんらしいパフォーマンスと魅力でこれからも飛び込んでいって欲しいです。

次の一人芝居はミュージカル調でも全然ありですね。それと歌では「Santa Company The Musical」や「モルダウ」が益々聴きたくなります。いずれにしてもみのりんが新しい挑戦で得た経験は必ず次に生きてくるのでこの先出てくる情報がまったくもって楽しみでなりません。

■大雑把な感想②

さて、そんな初のミュージカル体験ですが本当に圧倒されっぱなしでした。今回のような距離感だからこそというのもありますが、演者の方々の圧倒的なパワー(動だけでなく静も)は流石でした。

個人的にはレーザー夫人を演じる井坂茜(あかねーね)さんがとても素敵でした。いやもうホント全員素敵で印象的だったからあれもこれも言い出したらキリがないんですが、本番当日を迎える前からみのりんのXでも登場されていたので特に気になっていました。
なので私が初めて観た時の初っ端から驚きの連続でした。レーザー夫人については調べてもあまり出てこないのでクララたちほど事前情報を得て2回目以降に挑むことができませんでしたが、冒頭とラストでクララの死後について役を任せられる人物という存在なのでしょう。劇中でもクララと親身になって共に過ごしているのがわかりました。そしてロベルト・シューマンの葬儀のシーンでの歌唱は涙腺崩壊中から更に決壊させるほど美しく慈悲と優しさが込められた歌声でした。その時は演技でもなんでもなく、みのりんもガチ泣きだったと思います。

■最後に

クララ・シューマン。この激動の人生をまさに身をもって体感できたことはとんでもないことだと思います。関わる人、演じる人、脚本が違えばそれだけまた違ったクララたちの人生を知ることができると思います。しかし私はこのbチームのLiebeに出会えたことを人生の宝物とします。

土曜日のbチーム回のアフタートークでロベルト役の二葉勇さんが「この素晴らしいメンバーが揃うことは二度と無い」(※一期一会という意味で)と仰っていましたが、またこのメンバーで観たいと願わずにはいられません。千穐楽が終わり、各々がまたそれぞれの道を歩み続けその行き先は様々ですがこの御縁がいつかまたどこかで繋がってくれるその瞬間を願いながら、私もまたみのりんの進む道を追いかけて見届けにいきたいと思います。
本当に唯一無二の体験でした。

ここには人生が詰まっている(※終演後のステージ撮影は許可されています)

そんなこんなで。
ありがとうございました。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?