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炎上上等サミット

来週はちょっと大きなイベントがある。
数カ国の代表が来日しての首脳陣ミーティング。
おれはプロジェクト在任歴というよりは英語力(と仲良しネットワーク)だけでかなり重要なポジションに抜擢されてしまった。
ゲンバ第一の無名エンジニアとしてやって来たおれだが、いよいよ次のフェーズに送り込まれた。
ゲンバは好きだが、これからはもっと優秀な若手が張ってくれるよきっと。
のんびり関西アジトに滞在するはずが突貫作業で弾丸帰省し、社内に戻れば周囲は既にピリピリムード。さて、どう料理しようか。
日々常にチャレンジ。新しい景色を見るために。

社内の情報統制は本当に難しい。
どんなに丁寧にメールで事実を述べても、そもそもテキストを3行読むと眠くなるような子たちもいるので(パイセンたち)、結局はメールを配布した上で責任者には一人一人に対面で対話を呼びかけている。
だから帰社してからは駆けずり回っていた。
一見原始的だが、それが仕事だと思っているので苦ではない。むしろ、文書力だけでは動かない人を動かせた時の喜びはこっそり微笑みたくなるほどの快感だ。

良い話ばかりではない。
欧州の一派とは未だバチバチ火花が散っているのだが、周囲の派閥を巻き込んで益々ヒートアップしてきた。敵味方入り乱れて来週は大人数が来日する。飛行機落ちないといいね。多分誰も悪くないし、みんな人間的には良いやつなんだが、利害が一致しないのだから敵になる。醜い大人の喧嘩。

でもバチバチ喧嘩が終わったら、みんなでディナー食べに行くんだ。サミットが終わったらノーサイド。腹の虫は一旦しまって、酒でも飲みながら世間話をしようぜ。そういうバカさも持ち合わせておきたい。じゃないと本気で喧嘩してしまいそうで。

そんな馬鹿騒ぎがしばらく続く。
頼るべくは正しい事をしているという信念と胃袋と肝臓。保ってくれよ。