東女美女烈伝.17 長野じゅりあ

気高く優雅な猛蹴ナイチンゲール

長野じゅりあは美しいんだ。


「お、こないだの。」

休日に骨董品を鑑定する番組の再放送を見ていた私。地方へ出張鑑定に行くコーナーに東女で見た選手がゲストとして呼ばれていた。これがまあ品があって。私は鑑定額そっちのけでうっとりしてしまった。
調べると彼女はプロレスラーの他に、空手四大流派である糸東流世界チャンピオンという実績を引っ提げアクション女優、インフルエンサー、そして大学病院に勤務する看護師としても活躍しているとのことだ。草鞋を履かせる足が足りない…。
彼女のバックボーンである空手だが、私の妄想の憶測では、空手の形という競技は競技者の気高さと優雅さを競い合うものなのだろう。つまり気高さと優雅さを合わせたものが「品格」なのではなかろうか。
だからこそ。リング上でも特典会でも圧倒的な「華がある」のはもちろんなのだが、彼女こそ「品がある」と言うのではないか。

辞書で調べた。
「品がある」とは、

「人物の言動や雰囲気、装い、あるいは物の風情や佇まいなどに、優雅で洗練された印象を感じるさま。」だという。
噛み砕けば、「とってもステキ」ということだ。

私は数年前に彼女が勤務する病い…ではなく、勤務しているのと同じ科に半年ほど入院したことがある。
まだまだコロナ禍が続き、世界中が感染に対してセンシティブな時期だった。医療従事者の方々はこれでもかと戦場のような環境で働かれていたのが忘れられない。
そんな熾烈な草鞋も履きながら彼女は様々な生き方を表現している。ステキ。
2024年4月13日、北沢タウンホールで彼女はプロレスラーという草鞋を脱ぐ。
プロレスという短き恋が終わる。ステキ。

それが決まっていた中でも、タッグトーナメントでは遠藤有栖の強烈な新技を受け切った。受けなくてもいいのに。荒井優希への挑戦も辞さなかった。辞してもいいのに。
それはアクション女優に専念するという彼女なりの覚悟の魅せ方だったのだろう。
プロレス、さようなら。ステキ。
プロレスラーになってくれてありがとう。

これからもプロレスを好きでいてね。失恋したわけじゃないのだから。
気高く優雅なレスラー人生だった。ステキ。
またね。

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