12.南堀江の川沿い

道頓堀川を挟み、なんばHatchの向かいにあるバーに行った。南堀江にいると四つ橋筋より東側の喧騒が嘘のように思える。

マニアックな缶詰をアテにしこたま飲んだ後、近くのファミマでコーヒーを買って川沿いの植木らしきものに座って飲んだ。痛いくらいの真冬だった。「萌え袖ふうふう」状態でちびちび飲んだ。

濁った水が引っかかったゴミとぶつかり、情けない水音がわずかに聞こえる。向こう岸では警官がぷらぷらと見回りをしているが音はしない。隣に座る友人とはほとんど言葉を交わさず、二人ともアルコールとカフェインを濃く含んだ息をただただ冷気に溶かした。

こんなに澄んだ難波の夜もあるのだ。汚い大阪でも綺麗な部分はどこまでも綺麗だ。人間もそうかもしれない。




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むんと

ローカル百景

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