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すべてを持てば鬼になる。

鬼は人間が作り上げた架空の生き物。
頭には角を、口には牙を持っている。
顔は、怒っているようにも見えるし、
泣いているようにも、笑っているようにも見える。
まるで喜怒哀楽を同時に持っているよう。

実は自然界の動物は、
角と牙を両方持ち合わせることはない。

牛は角があるけれど、牙はない。
虎は牙はあるけれど、角はない。

全てを同時に持つことは不自然なのである。

宇宙の本質は「欠け」である。


完璧なものなど存在しないのが自然の摂理。

欠けているから
周りのものたちと助け合い、補い合うことで
生命全体がバランスをとるようになっている。

人だって、みんなそれぞれ欠けを持っている。
だからこそ誰かに助けてもらったり、
感謝することができる。

1人でできないからみんながいて、
みんながいるから自分という1人が成り立っている。
自然とは、そういうものなのだ。

鬼は角と牙を両方兼ね備えた
欠けのない "完璧な姿" であるけれど、
その姿はお世辞にも美しいとは言えない。

人は欠けをコンプレックスと言い
1人でそれを埋めたがる。
しかし、全てを持った姿は鬼である。

完璧なものなど存在しないし、
そこを追い求めることはしなくていい。

欠けこそ魅力。
完璧は孤独。

全てを持てば鬼になる。

気学では、今日から新しい年が始まります。
丑寅の方角と言えば、鬼門。
節分は節目を分ける切り替えの点であります〜。

今年は鬼くそババアから卒業したいです。

ほな。

栗本 佳音

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