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Dawn/眩暈SIREN

大好きなバンドが解散してしまった。
2023年12月9日に発表があり、2024年3月30日の最後の曲をもって解散になった。最後の曲もバンドの良さすべてが詰まってて、昨晩から永遠にループして聞いてる。

聞いてる中で、曲への感想とか、いままでの思い出とかバンドに対する気持ちとか、色んなものが頭を駆け巡っていて。
Twitter(旧Twitter)でぽつぽつと呟き続けてもいいかと思ったけど、今思っている事を一旦まとめて書いておこうと思い、ここに記しておきます。
曲の感想含めほぼ自分の思い出語りになるので、マジで苦手な方は戻るでお願いします….👍
最初で最後になるかもしれないし、それなら最後くらいいいよね。許してください。

発表があって約3カ月が経って、心の準備も整った。いつでも最後の曲こい!!!なんて思っていたつもりけど、いざ曲が発表されると通知があった瞬間から全然ダメだったな。
どこかで解散をまだ信じ切れていない自分がいて、なんなら最後の曲発表されなくてもいいと片隅で思ってた。何もなくても何年でも待てるから。
形式的な区切りがなければ終わりじゃないと、現実を直視しないような考えを持っていて、きっとそうなるものだと思ってた。
でも実際はそれは甘い考えというか、「解散する」と決めた皆さんの思いをまるごと無視するような考えでもあるんだろうなとも同時に感じてます。
そんなちぐはぐな考えのまま解散になり、最後の曲を聴いて、ああ、これで本当に終わってしまったんだ、と改めて実感しました。

Dawn、本当に眩暈SIRENの音楽らしくて大好きだな。
知識が浅いもので音楽的な感想はうまく言えないんだけど、京寺さんの歌、歌詞、サウンド、メロディすべてが眩暈SIRENらしい要素が詰まっていて、だからこそもう新しい曲を聴くことも、この曲をライブで聞くことも叶わないのかと思うととてもさみしくなった。

”Dawn=夜明け”という意味だけど、どんな意味を込めてこの名前にしたんだろう。
一般的に夜明けというと、苦しいことからの幕開け・新しいものの始まり・希望 みたいなイメージがあるから、ポジティブな意味も含まれるのかもしれないけど、個人的に眩暈SIRENは圧倒的夜のイメージがあって、その夜が明けてしまう=終わり 的なネガティブな事も考えてしまった。
勝手な推察だけど、もしそうだったとしても眩暈SIRENらしくていいタイトルだなと思いました。
終わらない嘘の続きをずっと見たかった。

Dawnを聞きながらカメラロールをスクロールしていたら、
自分が初めて眩暈SIRENのライブを観に行った時の写真が出てきて、またぽろぽろと泣いてしまった。

"六花"プレリリースツアー 東京 TSUTAYA O-Crest

眩暈SIRENを知ったきっかけは本当にたまたまで、”その嘘に近い"(前のバージョン)のMVを偶然見つけたのがきっかけでした。
自分は、初手から軽率に何かにハマるということがなく、ただしハマったらとんでもない熱量でハマるという浅く深くなタイプで、そんな自分がほぼ一目ぼれした形で眩暈SIRENにハマったことにびっくりしました。
その時上がっていた明滅する、故に枯れる、ハルシオン、morning is comeのMVも穴が開くくらい見たし、その時出ていたCDも全部買って、繰り返し繰り返し聞いた。もちろん今でも。
眩暈SIRENを好きな人なら少なからず共感してくれる事だと思うのですが、生きることが漠然と辛いこの感情や辛さ、絶望感を、こんなにも美しく、哀しく、激しく表現しているバンドに出会ったことがなくて、ただただ感動しました。

初めて眩暈SIRENのライブに行ったのは、2016/11/19の"六花"プレリリースツアー TSUTAYA O-Crestでした。
対バン相手は神はサイコロを振らない / 午前四時、朝焼けにツキ / Davinci
という今考えるととんでもねーメンツ……..
関東で主催ライブがあったら行こうと思っていた最中のリリースツアー、絶対行くしかねえ!!と思っていくことを決めたライブ。
始めていく界隈だし、小さめな箱だし、どんな人がいるかわからなくてめちゃくちゃ怯えていった記憶がある。あとCrestの階段なっっっげ!!!!!って思った記憶もある。笑

対バンの皆様が演奏して、最後に眩暈SIRENのアクトが始まった時。
あの時感じた感動を未だに覚えてます。
体、耳、眼で感じる波動というか、なんというか。言葉に表すことが難しいんだけど、とんでもなく引き込まれていって、音源で聞いていた以上の感動を沢山もらった。
眩暈SIRENで一番好きな曲は?という質問を受けたとき、いつも”明滅する”を挙げているのですが、このライブの1曲目が”明滅する”で、この時感じた気持ちがずっと残っているからというのが一番の理由です。

この初めて行ったライブから、眩暈SIRENが関東でライブをするときは全部漏れなく行った。もちろん全部調整が上手くいくわけにはいかなくて、どーしても外してはいけない期間とライブが被って、頼み込んで夜だけ開けてライブ行かせて貰ったり、有給取れなくて18:00定時→ダッシュして18:30開演のライブ間に合わせたり()
色々あったけど、眩暈SIRENを応援する中でそこはやり切れたのでよかったな~と今思います。
もっとライブに行きたかったという気持ちは勿論あるけど、少なくとも関東はすべて行ききることが出来たのは、後悔しないように推しを推すという意味で、後悔はないです。

それからいろんな経験を眩暈SIREN通してさせてもらいました。
一番は初めてライブ遠征をしたこと。
前述したどうしてもいけない可能性があった日があって、でも最低限ツアーのどこか1ヵ所は行きたいと思って行ったのが、2017/09/17 の「ジェンガ TOUR 2017」名古屋 APOLLO BASEでした。
それまで遠征というものをしたことがなくて、ハードルが高いものだとずっと思っていたけど、行ってみると案外いけちゃうものなんですよね。
始めての夜行バス・知らない土地に一人でいること・台風直撃(何故)とか色々あったけど、楽しかったし離れた土地でも眩暈SIRENを見れて嬉しかった。
この時、対バンのゆくえしれずつれづれさんが柵に足かけて歌ってて、そのあと京寺さんが真似してたのめちゃくちゃ可愛くて愛だった。

2017/09/17  眩暈SIREN「ジェンガ TOUR 2017」名古屋 APOLLO BASE

この時は確か誰ともフォロワーさんとあまり繋がってなかったんだけど、現地で一人でいるところを声かけてくれて話してくれた方が、これより後に繋がったフォロワーさんだったという衝撃の事実があり、それから今も会ったりゲームして遊んでいる仲になったことに驚きと巡り合わせを感じます。
そこから大阪にも観に行ったし、また名古屋にも行った。
去年はやっと、眩暈SIRENのホームである福岡でワンマンライブを見ることができた。ここも、後悔せずにやりきれたポイントの一つです。
福岡は以前旅行として行ったことがあるんだけど、眩暈SIRENに出会わなかったら行くことがなかった土地だし、1人で飛行機予約していくということも初めて体験させてもらいました。

眩暈SIRENを通して出会った方たちのこと。
眩暈SIRENにハマった当初、自分は界隈の人とは繋がらないで、一人で楽しめればいいや~と思ってました。
その理由としては、それより以前にハマっていた界隈で、ファン同士の関係性にすこしうんざりすることがあって、もうファン同士の関わりはいいやなんてドライに思っていた時期がありました。
でもそこから気が付いたら、ライブ現地で出会う方々、Twitter通して繋がった方々、派生してどんどん繋がりが増えて、気が付いたら今の自分の交友関係の1/3は眩暈SIRENをきっかけに知り合った方々なんじゃないかなと思っています。
ライブ会場で話しかけてもらったのをきっかけに、仲良くなった人達が沢山いる。
結果として思うのが、本当に交友関係が広まってよかったなーと思います。
バンドという共通の好きなものをきっかけに、色んな考え方や生き方をしている人たちに出会えたし、色々自分自身を考えさせられるきっかけになりました。
もう連絡が取れなくなってしまった方や、私自身の勝手なふるまいで離れる事になってしまった方も勿論いるけど、その方たちも含めて、出会って対話することが出来てよかったなと思います。
ここは読んでいないだろうけど…私自身の勝手なふるまいをぶつけてしまった事、本当にごめんなさい。どうか元気でいることを願っています。

眩暈SIREN自体を体感することができないのは勿論のこと、「またライブで会いましょう」といって出会っていた方たちと、もしかしたらもう二度と会うことがないのかもしれないと思うと、寂しいです。
バンドというものが複数人の集まりであるように、何かのきっかけを期に人と会うことが難しくなっていくことがやはりあって、
ファン側として、今回の解散もそのまた一つなのではないかと思います。
またどこかのタイミングで会うことがあれば、その時は宜しくお願いします。

眩暈SIRENのコピバンをしたこと。
これは超個人的なことですが。
自分の大学卒業最後のサークルライブとして、眩暈SIRENのコピーバンドをやらせてもらいました。最後の最後のライブで初めてボーカルやるっていう横暴にも出た()
この時のメンバー集めが本当に大変だった。眩暈SIRENをやるとなると簡単にコピーできるものじゃないし、勿論タイミングも合わなくて断られることも多くて、実現は無理なんじゃないかなって思ってた。
けど、なんとかやってくれるメンバーが集まって、最後に自分のライブでコピーすることが出来て本当によかった。
ぜっったい眩暈SIRENの良さが伝わるようにしたくて、京寺さんの口上も全部真似したし、京寺さんのコスプレもした()
歌にはあまり自信があるほうではなかったけど、京寺さんの良さを少しでも伝えたくてがんばった。
結果、サークルの人たちからもすごく褒めて貰えたし、このライブが終わった後でも、コピバンきっかけで眩暈SIRENを聞いてくれた人がいたり、何で今までボーカルやらなかったのとか、一番輝いてたって言ってもらえた。
ここまで頑張れたのも、まごうことなき眩暈SIRENが最高で、大好きだからというのが何よりの理由です。

そういえば、この時最後に「明滅する」をやったんですが、
この時の間奏で「あ、もうこの曲で最後(のライブ)なんだ」って、今と同じようなことを思ったな。。。
卒業してバンドをやること自体が難しくなってしまった状況ですが、なんとか自分の体制を整えて、またコピバンやれたらいいなと思います。

挙げたこと以外にも、書ききれないくらい色んな事があった。
去年のライブで10周年記念としてスタンドフラワーを送ったり。
色んな眩暈ファンの方に協力してもらって嬉しかったし助かったし、眩暈SIRENのイメージ通りのお花を贈ることができてよかった。

2023.1.14 眩暈SIREN 結成10周年記念ワンマン「ワルプルギスの夜」 福岡INSA

福岡INSAのワンマンで、久しぶりに”灰虚”が聞けて嬉しかった。灰虚も眩暈SIRENのコピバンをやった時に1曲目でやって、個人的にとても思入れのある曲だし、何よりかっこいい。
最後の京寺さんの「悲しみだけが息をするような人生など」という言葉が何度でも刺さる。
毎日、何にもならない日々を送っていて、眩暈SIRENも無くなってしまってて、悲しみが殆どを覆うような日々を生きていかなきゃいけないのか…なんて思ったりしなくもない。

全部楽しかった。今でも楽しかったあの時に戻りたいなって思う。
でももう全く同じ状況に戻ることはないんだろうな、とも同時に思う。

「心にぽっかりと穴があいたような」という言葉の通りで、今はもう眩暈SIRENのライブがもう見れないこと、新しい曲が聞けないこと、という事実に対面して喪失感が半端ないです。
だけど、ディズニーの「リメンバーミー」という映画で、人は死んだあと死者の国に行って、現世で生きている人が死者との”思い出”を持ち続けてくれれば、死者の国でも消えずに生きていけるというのがあって
それを見て、誰からも忘れられた時が「本当の死」なんだなと改めて思いました。
解散という日を迎えてしまったけど、沢山の思い出を貰ったので、眩暈SIRENは素敵なバンドで、美しいライブだったという感情をこの先も持って生きたいなと思います。
思い出は笑わないかもしれないけど。

本音はやだ!!!!!解散しないで!!!!!!!あと50年は活動して!!!!!!!お願い!!!!!!!!!って駄々こねたい気持ちですが!!!!!!
….可能だったらラストライブが観たかったよー。。。なんて、いつまでも意地悪いことをこれからも言い続ける諦めの悪い亡霊になりそう。
けど、それは本意とはそぐわない事だと思うし、自分もバンドをやっていたからわかるけど、人が集まって何かをするという事・それが11年(12年?)も続いたことが軌跡でしかないんですよね。
その軌跡が長く続いて、それを肌で感じることが出来てよかった。
勿論個人で活動していくことがあれば引き続き応援していきます。
…やっぱりわがまま言えるなら、そのうちうっかり戻ってきてください。1日だけでもいいので。ブラジルでライブするとしても行きます(本気)
そんなことがあったらいいな。

書き始めたら結構な量になってしまいましたが、、感じてたこと、思ってたことを書き出せてよかった。

本当に大好きでした。
京寺さんの歌、オオサワ先生のギター、康介さんのベース、NARAさんのドラム、ルカさんのピアノ、5人の作る音楽と作品が大好きでした。
改めて眩暈SIRENというバンドを知れて好きになれて本当によかった。

これからもずっと、眩暈SIRENが一生大好きです。
どうかお元気で。