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うたをうたうひと / 住宅メンテ

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ゆき。

これは会社の駐車場に積もった雪。 会社の駐車場が雪で真っ白になっていた。 いつもより30分早く会社に着いて、雪かきを始めた。 東京に来てからは年に1回するか、しないかくらい。 ゆるゆる雪かきをしていたら、他の社員もぞろぞろ雪かきをしにきた。 入社1,2年目の子たちがはしゃいでいた。 この雪かきをさっさと終えないと、先輩たちが現場に遅刻してしまう。 黙々と雪かきをしていた。実家を思い出した。 実家では両親も自分も遅刻しそうになっていた。 雪かきを終えて、先輩たちに声をかけ

    • 階段。

      これは国立新美術館、のぼれなかった階段。 実家の窓が開いて、冬の匂いがする。 今年が終わっていく。 自分が進もうとしなくても、勝手に進んで、いつの間にか終わっていく。 いつの間にか、もう3時間しかない。 今年は何かできたんだろうか。 階段に足すら掛けないまま、曖昧に諦めてきてしまったものが多い気がする。 その反面、資格を取ったり、仕事の資料をたくさん作ったり、演奏会のスタッフをたくさんしたり、前に進もうとしてそういうことをした自分もたしかにいて、立ち止まっているのはそれな

      • いつかの金木犀。

        これは終わってしまった秋、いつかの金木犀。 私の夏はいつの間にか終わっていた。 勝手に想いを重ねた秋も終わっていった。 終わっていった秋に想いを馳せる。 色がついたり、つかなかったり。 賞がついたり、つかなかったり。 どんな景色が見えたのだろう。 こちらから見た景色とあちらから見た景色は、天と地ほど違うだろう。 ただ、こちらも特権なのだ。 あなたたちのその顔を見るために、何時間もかけて来たのだ。 感謝してほしいわけでも、謝罪してほしいわけでもない。わたしがその瞬間に居合

        • 赤信号。

          これは職場の近く、赤信号の交差点。 (助手席に乗っているときに撮った写真。) 何をしても失敗しそうだ、とよく思う。 こんなに弱かっただろうか、それとも、あんまり考えていなかったのだろうか。仕事でもプライベートでもひとりで考える時間が増えた。 マイナスな思考が渦巻いて、前に進めない。 もともと臆病で心配性ではあるが、こんなに躊躇するほど怖がっていただろうか。 たくさん失敗はしてきたけれど、思い返せば、どれも考えが足りなくて起こったことばかりで、いま、たくさん考えて少し怖が

        ゆき。

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        記事

          冷え込んだ調査地、その麓。

          これは大学時代の卒論でよく足を運んでいた、冷え込んだ調査地の、その麓。 私が“先生”と最後に会ったのは亡くなる少し前。大学4年のちょうどいまくらい、卒論の調査で演習林に足を運んだ日。 それが最後だったと思う。 風は冷たいものの、尾根に上がると青い空が広がる、よく晴れた日だった。 トランシーバーから“先生”の声が聞こえる。 『こちら研修センター』 『位置情報を送ってください』 『ポイントから東に下りたところに栗の木があります』 調査中は林道を外れて歩くことが多い私にとっ

          冷え込んだ調査地、その麓。

          錆びた鉄筋の隙間。

          これは雨上がりの現場前、錆びた鉄筋の隙間。 良い気候で、現場作業が捗る。 毎日お客様の顔を見て、たくさん話す。 入社して3年、変わらない毎日。 新築分譲の現場監督を1年半、旧現場のメンテナンスを1年半。ちょうど半分ずつの3年間だった。 現場の景色が好きだ。建物も外構も、住宅街も。 現場監督のときに担当した現場にメンテナンスでお伺いすることがある。見慣れた現場前の景色、見慣れた住宅街に懐かしくなる。初心に帰る。 これからも見ていきたい景色がある。 お客様の生活のそばに居

          錆びた鉄筋の隙間。