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「タクシードライバーと付き合ってみた」

ライター 木下ジャパン

初めまして。木下ジャパンと申します。普段はモノリスジャパンという教育広告専門代理店で『日本唯一、私学と私塾と企業をつなぐ完全フリーペーパー 私教育新聞』なるものの監修をしたり、メルマガを書いたりしているしがない会社員でございます。趣味は漫画とアニメと服と酒と妄想。そうです。俗に言うサブカルこじらせ女です。ちくしょう…。どの職業でもそうだと思うんですけど、仕事上で出会った人のプライベートってちょっと気になりませんか?仕事のできる綺麗な女の先輩には家で焼酎飲んでてほしいなとか。それです。それをタクシー運転手に見出してしまったんです。国際自動車株式会社(kmタクシー)様の採用サイトに掲載されているインタビュー記事を舐めるように読み尽くして妄想のネタに。それでは、しがない会社員の爆裂妄想劇、はじまりです!※事実を基にした妄想です。夏なので月9みたいな恋がしたいです。

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(どこからか…声が聞こえる…これは夜の東京の写真だと…日光などない…ネオン輝くTOKYO…)

今日も仕事でミスをした。
社会人と呼ばれる立場になってもう何年が過ぎただろう。
未だにミスはするし、怒られるのも慣れない。
後始末に追われ終電をなくすのもお決まりになってきた。
大学生の頃は、終電なんて意中の相手と楽しく飲んでいる時にしかなくさないと思っていたのに。
そんなことを考えながら慣れた手つきでタクシーをとめた。

呼び止めたタクシーは、元気な挨拶で出迎えてくれた。
自宅の住所を伝えると、タクシーは走り出した。
仕事のことを考えないように、チャンネル登録欄に溜まっている未視聴の動画でも見ようかとスマホをいじっていると

『あの…つかぬことをお伺いしますが、もしかして…』

喋りかけてくるタイプの運転手か、と少し構えながら咄嗟に目線を送る。
その瞬間、彼の口から発せられたのは、私の名前だった。

「え…?」

困惑に包まれる中、脳内のニューロンを総動員させ“過去に会ったことのある人物リスト”を高速で検索する。
彼は地元福島の同級生だった。

「え!うわ!すごい!」
『やっぱり!こんな時間までお仕事ですか?お客さん』

茶化しながらも優しい声で問いかける、ミラー越しの彼の顔には、あの頃と変わらない笑顔があった。

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(神は言っている…彼の眼鏡をあなたの妄想力で外すのです…と…)

彼とは特別仲が良かったわけではないが、時折かけてくれる『おはよう』の挨拶に一喜一憂していた記憶がよみがえる。

「おはよう」と返した後には必ず、心の中で“うまく笑えていたか” “声は上ずっていなかったか”などの反省会が繰り広げられていた。
久しぶりに体中をめぐる青春に心の中で小さく「アオハルかよ」と呟いたが、ふと鏡を見ると、そこには青も春も似合わない自分がいて、なんだか虚しくなった。

「そういえば、実家継がなかったんだね」

突然現れた虚しさに蓋をするために、話を切り出した。
彼の実家は婦人服の縫製工場をやっていると風のうわさで聞いたことがあった。

『ああ、うん。継ごうと思ってたんだけど、接客の仕事したいなって思って親父に言ったらすんなり 許してもらえてさ。運転するのも好きだったから、それが仕事になるなんてサイコーじゃんって思っ て』
「そうなんだ…仕事、楽しそうだね」
『楽しいよ~天職だと思ってる』
「うらやましいな」

やってしまった。久々の再会なのに暗いやつだと思われただろうか。
もっと楽しい話をしなければ。
あの頃と同じように脳内で反省会が繰り広げられ始めたところ

『…俺さ、親父のことスーパーマンだと思ってんの』
「スーパーマン?」
『そう、仕事してる親父ってスーパーマンみたいにかっこよくてさ。だから俺も親父みたいなスーパーマンになりたいってずっと思ってたんだけど、やっぱ俺ひとりだとすべての人を助けることは出来なくて、でも困ってる人を助けて喜んでもらうことはできるんだってある時気付いてさ』

突如スーパーマンこと父親の話を始めた彼に困惑を隠しきれないでいたが、相槌を打ちながら話を聞いていたら

『だからさ、まあ、悩んでるならご飯でも食べながら話聞くよってこと!』

………え?告られた?
わたし今、告白されました?
お付き合いを前提にお食事しませんかって言われました?
え?あれ?ちょっと待って急に、そんな、困るよ、、
ん?あれ?そんなこと一言も言ってねえな?


あっぶね~~~~~~~~~~~~~~~~~~
恋愛とか久しく触れてないから食事=告白という謎の方程式出来上がっちゃってたわあっぶね~~~~~~~~~~~~~~

え、てか待って食事誘われた?久しぶりの再会でちょっと意識してた男に食事誘われた?それはそれで一大事なのでは?
心臓のEDMが鳴りやまないんだが?
結婚を前提にお付き合いの初手という認識でよろしいでしょうか?
そういうことですか?そういうことにしといていいですか?

「うん!ありがとう!行こ!」

脳内では反省会から一転、ウハウハ自意識過剰祭りが開催される中、なんとか彼からの誘いに対して精一杯の笑顔で返事をした。

そこから彼とは連絡先を交換し、何度か食事をした。
バイクが趣味だという彼の背中に乗せてもらったこともあった。
もう完全に好きだった。
彼との予定が入るたびに遺伝子が雄叫びを上げるくらいには好きだった。

そして何度目かのデートの帰り道

『あのさ、ちょっと話したいことあるんだけど』
「なに?」
『もう気付いてると思うけど、俺…』

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妄想にお付き合いいただきありがとうございました。 この妄想はコチラの記事を参考に書いています。 →『福島から上京した入社3ヶ月の新人タクシードライバー。「週5日2~4時間バイクで走って都内の道を覚えています」』
https://www.km-recruit.jp/drivers/drivers-graduate/723


取材にご協力いただいた国際自動車株式会社(kmタクシー)様の情報は、
◆国際自動車株式会社コーポレートサイト
https://www.km-group.co.jp/

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