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館林「ロヒンギャ写真展」終了しました。

無国籍ネットワーク(Stateless Network)と在日ビルマ・ロヒンギャ協会(BRAJ)の共催で群馬県館林で行われたロヒンギャ写真展、4日間あっという間でしたが、昨日無事に終了いたしました。多くの方にお越しいただきました。展示写真の撮影者の1人として、心より感謝申し上げます。

今回「世界難民の日」ということもあり、多くのメディアにも注目をしていただき、テレビや新聞、ネット媒体を通じて来られた方も多く、「長く館林に住んでいるが、ニュースで報じられているロヒンギャが館林に多く暮らしているのを今回初めて知った。地域住民として学びに来ました」と仕事上がりに駆け付けてくださった方や、難民問題を広く身近に感じてもらうための活動団体に所属し、話を聞かせて欲しいと事前にメールをしてくれた上で県外から来てくれた高校生たち。「同じ人間なのにねぇ、どうして...」と言葉を詰まらせ涙を流していたおばあちゃんも居ました。

在日ロヒンギャのいつもお世話になっている人はもちろん、初めてお会いする人も多く、普段はあまり公の場には出ないロヒンギャの女性たちも観に来てくださり、この館林で生まれ育ったロヒンギャの子供たちも、大きな子たちは熱心に写真を見入ってくれて、小さな子たちは天使のように会場を駆け回っていて微笑ましかったです。

今回私は、生まれ育ったミャンマー(ビルマ)で暮らすことができなくなり、遠い日本で生きるロヒンギャの方たちが母国ミャンマーや、2017年の大弾圧から逃れた隣国バングラデシュでどのような状況に置かれているのかということを知っていただき、考えてもらえたら、という思いで作品を選びました。

会場で私の写真を見て「酷いことをするねぇ、可哀想...」と嘆かれていた方には積極的に声を掛けさせていたき、彼らが本来持っている美しさや、忍耐強さも知ってもらえるような写真もストックから見ていただいたり、ラカイン州の状況(ミャンマー国内で孤立し易い立地や歴史があり、州内で多数派のラカイン族も国レベルではマイノリティで様々な問題(貧困や、ミャンマー軍とアラカン軍の衝突等)を抱えており、ロヒンギャと共存しているエリアもあり、隔離収容されたロヒンギャを陰で助けているのもまたラカイン族であるという事実、「共存できていた2012年以前に戻りたいが状況がこじれ過ぎてしまい、現地住民自身では解決できない、外国人から知恵を借りたい」と相談するラカイン人も居たり、ほとんどのミャンマー人がラカイン州を訪れたことがなく、ましてやロヒンギャに会ったことがないにも関わらず、純粋ゆえに国内で流されている情報を信じ、ロヒンギャへの悪感情を抱えている状況などを私なりに説明させてもらいました。

簡単に言うと私はミャンマーが好きで、ラカインが好きなのです。それはロヒンギャの方たちの多くも同じ思いです。

そして母国で命の危険を感じ、日本へ逃れたにも関わらず、特別在留許可も得られず10年~20年近くも仮放免の扱いで苦しんでいる人たちが居る現実も気に掛けてもらえたらと思います。

これからも写真を通じて表現、発信を続けていけたらと思っています。改めまして今回はありがとうございました。シュクリア。

新畑克也


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