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大弾圧から2年。在日ロヒンギャの想い。群馬県館林

2017年8月25日。ミャンマー軍がラカイン州北部でロヒンギャ住民に対して行った掃討作戦により、数万人の命が奪われ、70万人以上が隣国バングラデシュに逃れた、世界が衝撃を受けたあの出来事から2年を迎えた。

群馬県館林では在日ビルマ・ロヒンギャ協会(BRAJ)が記者会見を開き、現地の状況を説明。ミャンマー政府に対しロヒンギャ難民の帰還に向けた市民権付与、安全保障、ラカイン州北部で彼らが元々暮らしていた村へ戻ることの確約等を訴え、日本、そして世界に対して理解や協力を求めた。

「ロヒンギャ民族は故郷ミャンマーでの平和な暮らしが欲しい。独立したい訳じゃない」と普段は穏やかなアウンティンさんが時に声を震わせ、涙ながらに訴えた。

「100万人規模のロヒンギャ難民が数か月間でバングラデシュに押し寄せ、地元の人々にもかなりの迷惑を掛けている。彼らも川の向こう(ミャンマー)で空爆や村が燃やされて命を守るために逃げて来ているのを目撃し、理解してくれているが、ロヒンギャはまだ帰還しないのか?とストレスを与えている」。

「私たち(ロヒンギャ)も難民になるなんて本当に恥ずかしいと思っている。バングラデシュ政府は過去5度起きたロヒンギャ追放で難民を受け入れ、辛抱強く対応してもらったことを心から感謝している。もう少し我慢して欲しい。ミャンマー国籍を認めてもらえたらすぐに帰りたいと思っている」と難民キャンプで命をつなぐロヒンギャの人たちの想いを代弁していた。

記者会見の終えた後も数人の若い新聞記者が会場に残り、熱心にロヒンギャの方々の話に耳を傾けられてたのが印象的だった。「ロヒンギャのことをもっと学びたいんです」と仰っていた。6月に館林で行った写真展の際に電話取材をしてくださった記者も会場にいらして、初めて直接ご挨拶をさせていただいた。

ロヒンギャを取り巻く問題を他人ごととせず、同じ時代に生きる人間として何ができるか?国や信仰、世代の枠を越えて共に考えてみて欲しい。

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