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旬の食べ物

旬の食べ物をとることが難しい時代という事は分かっていたが、腹からは分かっていなかった。

夏に引き続き、入間にある郷土料理ともんへ家族で行って来たのだが、今回は店主が山からもいできた野生のキノコ料理が目当てだった。

毎週、何かしら食卓に並ぶキノコではあるが、それは農家や工場にて栽培れたキノコであり、天然ものではない。

天然のキノコはこの時期、僅か1〜2ヶ月しか取れないとの事だ。

便利な世の中になり、色々なものがスーパーに行けばいつでも手にする事が出来る様になったが、その分、手にすることの喜びは減ってしまったのだ。

以前は天然のキノコを食べる事が出来たのは今の季節にしかなく、喜びもひとしおだったのであろう。

今回は生まれて初めて、存分に天然のキノコを味わう事が出来たのだが、しかし、これもキノコを直接探し、取ってきた店主の喜びにはかなうまい。

世の便利さを享受している一方で、何を手放しているのか、旬の食材を通して少し、考えてみた。

むさぼりてそのむさぼりにきづかすにわらしのごとくむじゃきにねむる

人の世に熱あれ、人間(じんかん)に光りあれ。