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弱法師

稀に見る大型台風といわれたハギビスが去り、気持ちの良い秋晴れでもあったため、娘と光が丘公園まで遊びに行ってきた。

裸足で芝生の感触を味わながら、昼飯やビールを取りながら、のんびりしていたのだが、娘に武術の型や動きを動画で撮影してもらった所、自分の容姿や所作が他の人たちと異なることに軽いショックを受けた。

手や足、そして、首がぐにゃぐにゃしていて、ひょろひょろと頼りな気であり、重厚さの欠片もない。

もともと手足は長い方だと思っていたが、脱力しているせいか、自分がイメージしていたよりも、さらに長く見えた。

一言でいえば、これが自分の体かという、気味の悪さを感じてならなかった。

普段の稽古を通して、ある意味、目指していた動きのイメージに近くもあり、それはそれで嬉しくもあったのだが、普段、会社や街の中で見る人たちの動きとの隔たりの深さに茫然とする他なかったのだ。

家に帰り、家内と娘にその話をした所、今まで何で気がつかなかったのか、笑われたのだが、自分の動きを動画に撮ることなど、殆どやってこなかったのだから、当然であろう。

ちなみに家内は声楽、特にオペラの練習の際にはよく自分の姿を撮って、研究していたらしい。

自分ももう少し、自分の動きを俯瞰して観れる様、工夫していきたい。

よろよろとよわよわしくもつかつかとやみよのなかをあゆみすすみて

人の世に熱あれ、人間(じんかん)に光りあれ。