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井の中の蛙大海を知らずされど天の高さを知る

この言葉を知ったのは高校時代。

漫画「銃夢」の作者である木城ゆきとの座右の銘として巻末に紹介されていてだったのことだと記憶する。

「井の中の蛙大海を知らず」までは知っていたが、「されど天の高さを知る」の後半のくだりはその時、初めて知り、衝撃を受けた。

そして世界がまた広がった。

爾来、この言葉は自分にとっても座右の銘となり、現在も空を見上げ、仰ぐ者として胸中にいつも在る。

この言葉を知った少年時代から随分と時も経ち、中年となりはしたが、無駄な力が抜けた分だけ、意気は鋭さを増し、盛んになってきたような気すらする。

三国時代の曹操も次の様な詩を残している。

まだまだ行けそうだ。

神亀雖寿     神亀は寿(いのちなが)しと雖(いえ)ども  
猶有竟時     猶(なお)竟(おわ)る時あり  
騰蛇乗霧     騰蛇(とうだ)は霧に乗るも  
終為土灰     終には土灰と為る  
老驥伏櫪     老驥(ろうき)は櫪(うまや)に伏すも  
志有千里     志は千里にあり  
烈士暮年     烈士は暮年になるも  
壮心不已     壮心不已(やまず)  

大海を知りてもなほや海を越え天まで届く意気を養なん

人の世に熱あれ、人間(じんかん)に光りあれ。