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家族

はっきりいって、自分のことばかり、考えていた時代は人生に対しての軸はなく、正直、ぶれまくっていた。要するに餓鬼であった。
家族は一人、二人と増え、守るべきものが生じるたびに軸は強固なものとなり、しなやかさも増していった気がする。
家族だけでなく、仲間、地域、国を思いやる余裕も少しばかりではあるが、生まれてきた。
やることは増えたが、しかし、悪くない。
寝無し草のような生活を送って、アルバイトを転々としていた時期に、ある人からもらったアドバイスの一つが「地に足をつける」であった。そして、自分なりに地に足をつける行為を考えた結果、導きだした答えが結婚であり、就職であった。
自分を縛る行為として敬遠していた行為が、結局は自分の選択肢を広げ、世界を拡げ、さらなる自由や愉しみをもたらしてくれた。
本当に感謝の念しかない。
妻や子はもちろん、そのような縁を運んでくれたあらゆる偶然と必然に少しでも恩返しができてゆけたらと今は思う。

群れを為し掟に依りて暮らしゆく我が同胞を家族と呼びし  

人の世に熱あれ、人間(じんかん)に光りあれ。