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私の克服

私の味覚は高校生ぐらいまで幼稚園児だった。

飲めない飲み物が本当に多かった。
コーヒーはもちろんミルクを入れても飲めなかったし、紅茶も飲めない、抹茶もダメ。だって苦いもん。
牛乳はアイスはいいけど、ホットはダメ。甘いものあっためるのってどういう神経?

だけど今は、ホットミルク以外はほぼ全部飲めるようになった。(甘いものをあっためる神経はいまだに理解できない)

きっかけは「あまりにも美味しすぎるコーヒーに出会ったから」とかいう素敵な理由ではない。
私が飲めるようになった、というか無理やり自分の味覚を捻じ曲げたのは、おそらく人様にとってはどうでも良さそうな、強い憧れがあったからだ。

「午後ティー美味しいよね」って言ってる友達が羨ましかった

そんなびっくりするような理由で、紅茶を絶対飲めるようになると決心した。私も午後ティーっていう単語を使いたかった。リプトンでもいい。

とりあえず、リプトンのフルーツティーから初めた。今となっては、ほぼジュースみたいな味をしているけど、当時の私にとっては苦くて苦くてしょうがなかった。

それでも部活帰り、毎日1リットルのフルーツティーを買って飲んだ。

一年くらいでフルーツティーは克服して、私は、午後ティーもダージリンティーもジャスミンティーも美味しいって言える人間を手に入れた。

スターバックスでmacを開いて作業したかったし、スマートに注文できる人に憧れた

これまで誰にも言えなかったけど、スタバでmac開いて、いい感じの音楽聴きながら作業に没頭したかった。いいよいいよ笑ってくれ。
あと「XX~~OOOフラペチーノ」という長ったらしい名前を唱えるよりも「コーヒーホットで」と言えるスマートな人に憧れた。

最初はコーヒーは諦めて「フラペチーノ」を飲むことにしていた。でも真冬もそれをやるとお腹痛くなるので、温かい飲み物に挑戦しなくてはいけなかった。

ええい、こうなればコーヒーも克服じゃ。
となって、まずはキャラメルマキアート。カフェモカ。カフェラテ...

これも、最初は苦くて苦くて...

今ではカフェラテを毎日二杯飲んでいる。


一体何が私を突き動かしているのか

全然わからない。

憧れの分だけ頑張れるのであれば、むしろ私はもうすでに
英会話をマスターしているはずだし
人の三倍くらいの仕事は寝ないでこなしているはずだし
旦那をなんとか説得して一戸建てに暮らしているはずだ

なのだが、現実そうはなっていない。

自分がイヤダイヤダと思っているものを捻じ曲げて達成することに意義を感じるのだろうか、いやでもそんなドMな自分やばいな...

とか考えてしまってちょっと落ち込む今日だった。




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