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AIと一緒に日記を書きました。

皆さま、『AIのべりすと』というサイトはご存知でしょうか?
AIのべりすとについて簡単に説明すると、
AIが人間の代わりに小説を書いてくれるサイトです。
設定とか書かなくても自由にいろいろ書いてくれますが、書き出しや登場人物の設定を組み込むとそれに沿って書いてくれたりもします。
技術の進歩、凄い。

というわけで、AIと日記を書きました。

つまりこれから始まるのは
私、毛粟 健(けもみ すこ)の一日をつぶさに書き残した日記です。
嘘なんて一つも書いていません。本気と書いてマジです。


6月15日(水)
今日は起きてからすぐ、MOTHER2の攻略を進めていた。
超広大なマップを描写するにあたって、「主人公のキャラグラフィックを豆粒サイズに描く」という発想、90年代に発売されたゲームだとは思えない。
いや、ファミコンの最終盤に開発されたゲームだからこその小ネタの詰め込まれた丁寧な作風に仕上がったのかもしれない。本当に神ゲーだと思う。
そんなこんなで、朝から晩までプレイしていたらいつの間にか夜になっていた。
明日も仕事があるし、そろそろ寝ようと思う。

6月16日(木)
今日は休みだったので、昼過ぎまでぐっすり眠っていた。
起きた後は部屋にあるゲーム機を全部起動させて遊んでいた。
しかし、どれもすぐに飽きてしまい、結局テレビの前で横になりながら動画サイトを見て過ごしていた。
たまにはこういう休日もいいかなぁと思ったけど、やっぱり外に出て運動した方がいい気がしてきた。
でも外に出るのが面倒なので、とりあえず散歩した気分になるため、それ以降は知らない誰かが散歩をするだけの動画を見て過ごした。

6月17日(金)
今日は残業をしていた。といっても一時間程度で解放されたんだけどね。
帰り道の途中、コンビニに立ち寄ってアイスを買って食べた。
最近暑いせいもあってか、冷たいものばかり食べている気がする。
おかげで腹を壊し気味だけど、おかげで氷属性の力が目覚めつつある。
まぁ、今はまだ、食洗器から出したばっかりのコップを結露させる程度のものだけど、熱いものを難なく持てるのは便利だ。

6月18日(土)
昨日の夜中、変な夢を見た。
「お前の人生はクソみたいなものだ!」とか「この世に救いはないのか!?」だとか叫んでいる自分が出てくる夢だった。
あまりにもリアルすぎる光景で目が覚めた後もしばらく震えていたほどだ。
いや、違う。ただ、恐怖の感情だけで震えていたんじゃない。
周囲を見渡すと、部屋中一面が、食料や酒を貯蔵するための氷室のように、真っ白に凍結していたんだ。
これが……俺の、力?

6月19日(日)
今日の俺は一味違った。
なんせ、あの忌々しい『冷血』の力を手にしてしまったからだ。 まだレベル1だが、それでも十分に使える。
試しに手元にあった某コンビニのフライドチキンを強く握ると、物の数秒で冷凍チキンに早変わりした。
これなら、冷凍されたままの食材を何年保存しても腐らないんじゃないかと思う。
いいや、この力があれば、食材だけじゃなく、もっと違う何かを……
…………っと、危ない危ない。また妄想の世界に入りかけていた。
最近は特にひどい。このままではいつか、本当に頭のおかしい人になってしまいそうだ。

6月20日(月)
最近、どうにも調子が悪い。
仕事中に何度も意識を失いかけたり、妙な幻を見たり……
大体なんだ?『冷血』の力って……
意味わかんねぇよ……
今日だって、会社に行く途中、道端に落ちていたバナナの皮を踏みつけて転倒しそうになった。
あんな古典的な罠に引っかかるなんて、我ながら情けないぜ。

6月21日(火)
今日は仕事場でトラブルがあった。
なんでも、工事中の足場が落下してその下敷きになった同僚二名がペラペラになって発見されたらしい。
突風に攫われる石井と山崎を捕まえるのには苦労したのだとか。
くそっ、そんなに面白そうな光景を見逃してしまうとは……!
しかし、俺の場合は大丈夫だろう。なぜなら、俺は完全に氷を操ることができるようになったからだ。
そうすれば、どんな強風も意のままに操ることができる。
これでもう、わざわざ風に逆らう必要もないわけだ。

6月22日(水)
最悪だ。
仕事場に向かう途中で、突然目の前にトラックが飛び込んできて死ぬかと思った。
そこまではよかったんだが、咄嗟に身を守ろうとして、交差点一帯を凍結させてしまった。
通勤ラッシュの時間に最悪の一手を打ってしまったんだ。
もうしばらく、あの道を通るのは止そう……。

6月23日(木)
今日は職場の同僚である田所さんが、突然、自分の胸を押さえて苦しみ始めた。
心配して駆け寄ると、その直後に彼女も、あの時の俺と同じように倒れてしまう。
一体、彼女の身に何が起こったというのか……
これはまさか、俺と同じ『冷血』の力を手に入れたということなのか? とりあえず救急車を呼んだが、果たして間に合うかどうか……
いや、待て。
仮に彼女が『冷血』の力を手に入れたとすれば、共通の話題ができるんじゃないか?
力を手に入れてから、誰にも言えなかった悩みも打ち明けられるかもしれない。明日は彼女と話せるといいなぁ。

6月24日(金)
彼女は無事だった。
なんと、彼女は『冷血』の力ではなく、『熱愛』の力を発現させていたのだ。
なんとも羨ましい能力だ。
しかし、慈愛の心で発動するそれと、恐怖や苦しみによって発動する『冷血』とは相反する真逆の力だ。
心なしか、彼女による俺を見る目も、憐れみの感情を含んでいるような気がしてきた。
『お前の人生はクソだ』『この世に救いは無い』
そんな声が、どこかで聞こえた気がした。

6月25日(土)
今日は休日だったので、一日家でダラダラしていた。
といっても、ずっとゲームをしていただけだけどね。
ちなみに、今日もまたMOTHER2をプレイしていた。
しかし、90年代に発売されたゲームだとは思えない。
ファミコンの最終盤に開発されたゲームだからこその小ネタの詰め込まれた丁寧な作風に仕上がったのかもしれない。本当に神ゲーだと思う。
ちなみに、俺は初代が一番好きだ。……まだプレイしてないけど。

6月26日(日)
朝起きたら、部屋が凍っていた。
どうやら、寝ているうちに無意識に力を発動させたらしい。
部屋を出ようとすると、ドアノブまでもが完全に氷で覆われており、開けることができなかった。
携帯も充電切れだし、コンセントまで凍結していたものだから、感電が怖くて充電もできなかったので、結局一日中寝て過ごした。あぁ、そういえば、この日記を書くためにノートを開くのにも、かなり勇気が必要だった。
氷漬けになっていないか、恐る恐る確認しながら開いたからね。……まぁ、幸いなことに大事なことは何も書かれていなかったんだけどさ。

6月27日(月)
氷河期が来た。
いや、正確に言えば違うんだが、そう称するしかない。
昨日の日記を読んで、俺以外にも『冷血』や、『熱愛』の力を手にした人間がいることを知った。
しかも、それは一人や二人じゃない。
SNSのタイムラインに投稿された写真に写った、俺以外の全ての人間が、同じように『熱』を操作する力を持っているように思えた。
まるで、この地球上にいる人類全てが、『進化』したかのように。
そして、今日。
俺は、その力の真価を知った。

6月28日(火)
いつものように出勤途中のことだった。
突然、空一面を覆う巨大な積乱雲が発生したかと思うと、そこから雷が落ちて、街の一角を吹き飛ばしたんだ。
恐らく、あれは自然現象なんかじゃなく、誰かが意図的に引き起こしたものだろう。
「強大な力には代償がある」
それをわかってない人間が、この世界には多すぎる。
この救いのない世界が完全に腐ってしまう前に、『凍結』させなきゃならない。

6月29日(水)
もう、遅すぎた。
あぁ、結局、MOTHER2、エンディングまで、行けなかったな―――――………………

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