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[雑記]楽天モバイル「0円廃止」で思ったこと

楽天モバイル「0円廃止」のニュースがありましたね。

個人的な楽天モバイルとの関わりとしては「1年間無料」につられて2021年4月に契約しました。たしか契約するだけで5000ポイントがプレゼントされたので、とりあえず契約しない手はないと思ったのです。1年無料の間に他の格安SIMを探そうと思っており、実際その後y.u mobileと契約したので楽天モバイルは基本的に必要なくなったのですが、電話アプリ「Rakuten Link」に関しては通話無料なので、利用を継続。永年的に利用するつもりで各種サービスの届け出番号はすべて楽天モバイルの番号に統一していました。今回の改悪で楽天モバイルは解約することに決めたので、変更手続きがやや大変です。

楽天モバイルは後発だけあって基地局の設置など大変だったでしょうが、既存の3大キャリア相手に孤軍奮闘しており、後の2年縛りの廃止などにも大きく影響を与えたと思っています(当時の菅総理のおかげもありますが)。そのおかげで、従来から根強くあった楽天グループに対する悪印象が、自分の中で少し変わってきていました。それだけに今回の改悪で好印象がまた反転してしまったことは残念でなりません。

今回の値上げで騒いでいるのは乞食ユーザだけ!といった意見もあります。しかし、3GB以下無料で使おうとしていたユーザもいるにはいたでしょうが、サブ回線として、あるいは電話利用のみというユーザの方が多いのでは。つまり、回線サービスそのものを無料で使ってやろうというユーザはそんなに多くはなかったはずです。

そもそも楽天側もモバイルサービスでユーザを呼び寄せ、楽天経済圏に囲い込むためにモバイル部門での出血大サービスを行っていたのではないでしょうか。だとすると、それら日和見的ユーザを離脱させず、楽天経済圏につなぎ止めておく措置を取るべきだったのは明白です。たとえば1GB以下数百円程度にしておけば、「Rakuten Link」込みで利用を継続したユーザはいたのではないでしょうか。にも関わらず、「最低でも1078円(税込み)」という強気の価格設定。…それくらいの価格なら他にも選択肢はありますからね。悪手としか言いようがないと思います。

楽天モバイルは、キャリアの中では唯一、プラチナバンド(建物の中などもカバーする電波)を割り当ててもらってないのが弱点となっていました。プラチナバンドを獲得して通信品質を確保してから価格を上げるならまだ分かりますが、今の状態で「これだけがんばったんだから、そろそろ利益が出る方向へシフトチェンジしてもいいだろう」と値上げに踏み切るのは拙速ではないでしょうか。イマイチの回線品質で価格が同じなら、既存キャリアとの競争は無理な話。同価格なら品質がマシな他社MNO(ドコモ、au、ソフトバンク)やMVNO(各種格安SIM提供会社)を選ぶのは当然で、最低でも1078円というのは甘い価格設定と言われても仕方ないでしょう。

楽天全体のイメージとしては、ただでさえ見にくいショッピングサイト、望んでいないメールを大量に送りつけるという悪印象しかなかったので、それらのイメージ改善を図らず、お金やポイントで施策を打ち出しているだけでは結局「金目当て」の質の悪いユーザだけを相手にしているんだな、という印象ですね。「モバイル業界において既得権益業者と戦う」という好印象を少し抱いていたのに、今回の改悪で「やっぱり楽天は楽天」とガッカリしました。勝手な言い分だと承知はしていますが(笑)。

私個人としては損失はないし、むしろ「今までありがとう」という気持ちが強いのですが、今回の改悪問題を経て、楽天全体のサービスに対する嫌悪感が強まった気がします。よく言われるように「無料で釣って客が増えたところで改悪」というパターンをこれからも繰り返すことは明白でしょうし、「ユーザと信頼関係を構築する気はまったくないんだな」と思ってしまうんですね。

しかし、よく考えたら楽天モバイルには金もらってばかりでほとんど金落としてないし、文句言う筋合いでもないですね、はい。「まあ、おれ一人離れても痛くもかゆくもないでしょう」という気持ちです。ありがとう、そしてさようなら楽天モバイル。


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