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[雑記]Audibleで「三体」シリーズを読んだ(聴いた)

少し前からよく噂を聞いていたSF小説「三体」シリーズ。山下達郎が勧めていることもあり、読んでみたいとは思っていたのですが、なにせ読書が遅いタチで。ましてやⅠ、Ⅱ(上・下)、Ⅲ(上・下)と総ページが約2300ページもあるこのシリーズを、ましてやSFという不慣れなジャンルを読みこなせるのか、はなはだ不安であったのですが、ふとAmazonのページを見るとKindle版の他に「Audible版」というのがあり、「聴き放題0円」となっているではないですか!

Audible、いわゆる「聴く読書」のサービスなのですが、サブスク1500円で聴き放題が最近始まったらしい。初回1ヶ月の無料体験期間があり、三体シリーズも聴き放題に含まれていると(2022年4月8日現在、無料体験期間は2ヶ月になっているようです)。さっそく契約して聴き始めて、けっきょく1ヶ月の無料期間内では終わらず、1ヶ月延長して聴き終えました。がんばった…。

SFというジャンルは元々あんまり読まないので、この作品についてどうこう言うのはやめますが、総じて面白かったです。科学や天文学などSF的な理論のみならず、哲学、社会学、文明論、文学論など色んな要素がてんこ盛りで、かといって難しくはなくて、魅力的なキャラが生き生きと活躍するので、飽きずに聴き進められましたね。個人的にはⅡのラストがかっこよかったです。ただ、ちょっと全体的に長すぎかも…。それとⅢのラストは、ただもう概念をいじくっているだけで理解が着いていけない、難しすぎる…と感じました。

Audibleで本を聴く利点

  • プロの声優さんが読んでくれるので気持ちが入りやすい
    三体は祐仙 勇さんとおっしゃる声優さんが朗読されていたのですが、数多くの登場人物…それこそ老若男女入り交じったそれぞれのキャラを演じ分けて読まれるので、すごく物語に入っていけるんですよね。自分で本を読んでいても、脳内キャラがこんなに魅力的にしゃべることはないですから。

  • 途中で止まらず、どんどん読み進めてくれるので時短になる
    自分で本を読んでいると、集中力がなくて気づくと同じ所をなんども読み直していることがしょちゅうなのですが、そこは当然、否が応でも止まることなく読み進められる訳で、読書によけいな時間がかかるということはありません。まあ、集中力がなくて聞き逃すことも当然あるのですが(ダメじゃん)、特に支障はありませんでした。

Audibleで本を聴く欠点

  • 発音だけでは意味がとれない場合がある
    この問題はカスタマーレビューにあった「コヒさん」とおっしゃる方のレビューを引用させていただきます。

オーディブルだと単語がなかなか分からないことがあり、アクセントもおかしいものがあるのが残念でした。

ボクシ
ナレーションでは「ク」にアクセントがある。しかし、孔子はコにアクセントがあり、筍子もジュにアクセントがあることを考えても「ボ」にアクセントおくべき。孔子が仔牛ではないように墨子は牧師ではない。

コウキ
ランキ
ヒセイ
シュウノブンゴウ
コーガンキチ

になんの漢字を当てるかに戸惑う
実際は

恒紀
乱紀
飛星
周の文王
紅岸基地
(後略)

欧米の作品では特にこういった問題はないようなので、三体という漢字圏の作品特有の問題かもしれません。この辺は、逐次ネットで漢字をフォローしながらでないと厳しかったのですが、下手するとネタバレを食らってしまう危険性もあり、冷や冷やしました。しかし「アイ・エイエイ」が「艾AA」だったのにはビックリしました!てっきり何か漢字のエイエイだと思い込んでいたので。

そんなことで、なかなか面白くて便利なサービスだと思いますが、個人的には耳の可処分時間の問題がありまして、「これ聴こう」とスマホの音楽プレーヤーのキューに放り込んでいる楽曲も山ほどある状況で、この聴く読書にどれくらいの時間を割けるのか、という問題もあるなぁと感じました。

でもサブスクでそこそこ納得感のある価格、新作や話題作の充実度を考えるに、Amazonけっこう本気ですよね…という印象。お勧めいたします!

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