プール

▼収録アルバム
名前をつけてやる(199/11/25リリース)

30曲目は[プール]。

スピッツは、聴くと身体の内側がじわーっと暖かくなる曲が多いんですが、プールもその内のひとつです。

夏を思わせる歌詞が多いですが(タイトルもプールだし)からっと晴れた青空というよりは、少し湿った曇り空の日や梅雨の時期に聴きたくなります。

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出だしの歌詞はこちら

君に会えた 夏蜘蛛になった

最初[夏雲]だと思っていたら、[夏蜘蛛]というさらにとんでもない発想の歌詞で驚愕した記憶があります。

夏蜘蛛という日本語は無いんですよね。
前回の[ウサギのバイク]でも書きましたが、[夏]と[蜘蛛]それぞれは何でもない単語なのに、[夏蜘蛛]と合わせることで急に言葉の持つ雰囲気が変わってきます。

君に会えた 夏蜘蛛になった

[君に会えた]ことは嬉しいことのはずなのに、なぜか少し寂しいような悲しいような印象を受けます。

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曲の終盤で、歌詞はなく「アー」と歌うところがあるんですが、草野さんの声の感じと演奏とが相まって水の中に沈んでいくような感覚になるんですよね。
特にライブでプールを聴くと、照明も加わるので一層その感覚が強くなります。


この曲を作ったのが仮に1991年だとしたら草野さんは23,4 歳。
こんな名曲を草野さんは20代前半で作ったのに私は‥‥と、意味のないこととわかっているのに自分とアーティストをすぐ比べてしまう今日この頃です。

#スピッツ


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