ハプニング


にくをたべようとしていた。


たまねぎとともに炒めつけられた、とてもうまそうな牛にくである


「こいつァうまそうだ...へへ...」


ワックワクのヒシジマ


コップに麦茶も注ぎ準備万端である


「たべちゃうぞうーーー。」


いざァ...



「いただきマ」


ガコッ



「あ」


肘になにかが当たった


そして、コップが倒れゆくのを、ぼくは視界の端で確かに捉えたーーー。



「〜〜〜〜ッ!!!!(声にならない声)」




ビチャス...



一瞬の出来事であったーーー。



目に映るのは

倒れたコップ、

そして無常にも流れ出た、

お茶。

いっぱい流れ出てた

もうすっごい流れ出てた



ヒシジマは瞬時に理解した。



"ぼくはお茶をこぼしてしまったのだ“とーーー。




ヒシジマ「なんてことだなんてことだなんてことだなんてことだなんてことだなんてことだ」


ついさっきまでウキウキだったヒシジマ、急に人生がいやになってしまう


ドン底の気分でこぼれたお茶を拭き取るヒシジマ。拭くたび手に触れる湿ったティッシュが、なんだか妙につめたい



ママ、ぼく人生がいやになっちゃったよ



そう嘆くヒシジマに母が一言



「牛乳とかじゃなくてまだよかったね」











ヒシジマ「たしかに」



そう、

人生において最もテンションの下がる瞬間は、

①ものをこぼす

②ものをおとして、割る

のふたつであると科学的にも証明されている(いない)が、ものこぼし界隈においてお茶はまだマシな方とされているのだ

本当にこぼしてはいけないものは、『牛乳』だ。なぜならこぼしたショックに加え、さらに『におう・ベタつく』の二重苦が追い討ちをかけてくるからだ poison



ヒシジマ1『まだお茶でよかったじゃない』

ヒシジマ2『お茶なんてほぼ水みたいなもんだし』

ガンダム『そうそう』

ヒシジマ(本体)『えぐっ・・・ひく゛っ・・・』

脳内のヒシジマなどに慰められながらなんとかお茶をふききったヒシジマ。


達成感など、ない


残ったのは、虚しさだけーーー。




いやちがうッ!!!!!



ぼくにはまだ、"にく“が残されているッ!!!!!!!!



そう!!!!ヒシジマには、あのうまそうな、にくが残っていたではないか!!!!


元気をだせヒシジマ、にくがお前を待っているぞ!!!!!!!


 

ヒシジマ「にくを食べて、元気をだすね」

 

その意気だぁう!!!!!



そして、第2回いただきますが執り行われた。


もう二度とあのような悲劇が繰り返されてはならない。


ヒシジマは心から祈りつつ、細心の注意をはらった



 『いただきまち』




にくを確かに口に運んだヒシジマ。


待ちに待った、にく。何枚ものティッシュを犠牲にしてまで、目指した、にく。


どうだ、うまいかーーー。









ヒシジマ『冷めてる』



冷めてました

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