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人生100年時代をとらえる健康と食のビジネス【世界経営者会議】

10月28日〜29日に開催される第21回日経フォーラム世界経営者会議

Nサロンのメンバーが参加して、個々のメンバーの目線からレポートを投稿します。
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今回わたしがレポートするのは「豊かな社会を支える食事・運動・ヘルスケアデバイス」というテーマでおこなわれた、日本マクドナルドホールディングスのカサノバ氏、タニタの谷田氏、エニタイムフィットネスのモーテンセン氏のトークセッション。

健康と食というテーマでは共通点がある三社。人生100年時代での各社の取り組みや抱える問題とはどのようなものなのか。

サラ・エル・カサノバ氏 日本マクドナルドホールディングス社長兼CEO

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変わらないビックマックと変わる環境

1971年に日本に初上陸した日本マクドナルド。約50年前からビックマックとマックのポテトは変わらない。しかし、ビッグマックとポテトを取り巻く環境は変化した。

テクノロジーが人間のつながりを変化させ、人々のライフスタイルも一変した。日本は高齢化社会となり、シニア世代は孤独と向き合うことになったし、長寿になった人々は定年後の人生に目標を見いだす必要性が出てきた。

大きく変化する日本社会の中でアメリカからやってきたマクドナルドは、大きな役割を担っているという。

高齢化社会で大きな役割を果たす若者の食べもの

マクドナルドといえば安価で、迅速に提供され、どこにでもある「若い人の食べもの」という認識があるのではないか。そのマクドナルドでは高校生、主婦、高齢者とあらゆる層を雇用している。カサノバ氏は日本の高齢化社会の問題を解決する一助となるといい、今や定年後にマクドナルドで働く高齢のスタッフは6200人を超える。

シニア世代はオペレーションを覚えられないのではないか、迅速に行動できないのではないか、様々な疑問が沸くがそれは独自のトレーニングプログラムで対応しているという。独自のトレーニングプログラムが構成できるのは、高齢者の行動パターンなどの大量のデータの蓄積が可能な大規模企業ならでは、である。

様々な年齢層の人達が一緒に働くことで、高齢者は若さを保つことができ、さらに人との関わりによって「社会とかかわっている」と実感できる。

これはマクドナルドに来店するお客様にも言える。老若男女がスマホの画面に釘付けになっている現代、テクノロジーが人と人との関わりの壁になっている。そんな中、馴染みがあり、気どりがなく、暖かいマクドナルドという場所が人々の憩いの場所となっているのだ。

カサノバ氏の82歳の父親は週に3回マクドナルドに通い、友人とコーヒーを飲む。彼は「世界の問題を解決するため」にマクドナルドに通っているという。たとえそれが世間話をする目的であったとしても、高齢者が社会との関わりを感じることができるのであればまさに「世界の問題解決のため」の集まりである。

谷田 千里氏 タニタ社長

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タニタにしかできない強みをいかす

体重計、体組成計で有名なタニタ。創業は1944年、小さな下請けから始まった会社だ。タニタといえば健康というイメージが定着している。社員食堂のメニューから始まり書籍化された「タニタ食堂」も健康志向の人々の間で定着している。しかし、健康産業は超大手も参入し激戦区だ。谷田社長は「タニタにしかできない強みを活かす」という。タニタは強みである「もの作り」に軸足を置きさらなる成長を目指す。

新しい雇用形態を取り入れた老舗企業

3代目である谷田千里社長はタニタの働き方を大きく変えた。社員が個人事業主としてタニタと業務契約を結ぶ。働き方改革で残業が削減され、強制的に有給を消化しなければならない、法律上働きたい社員が思う存分働けなくなった、という。そこで会社として法律的にグレーゾーンを脱するために取り入れた制度だ。

希望する社員と一旦雇用契約を修了し、個人事業主化した後に業務委託契約を結ぶ。このやり方が「首切り」と思われ当初はなかなか制度が進まなかったという。しかし、やる気のある社員を個人事業主化するバックアップをし、業務委託契約を結ぶことで個人の仕事に対する認識が変わったといい、さらには周りの社員にもよい影響を及ぼしているという。

デーブ・モーテンセン氏 エニタイムフィットネス 社長 兼 共同創業者

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世界の人を健康にしたい

高校生の時に「世界中の人を健康にしたいと思った」というエニタイムフィットネス社長兼共同創業者のデービッド・モーテンセン氏。世界中で肥満が問題になっている。ライフスタイルの欧米化による肥満問題は深刻で、健康志向といわれる日本も例外ではないという。

あえてすべてのニーズに合わせない

2003年に創業したエニタイムフィットネス。競合が多いフィットネス産業で約35カ国で4500店舗を展開するなど急成長している。エニタイムフィットネスはプールやスパ、バスケットコート、大きなロッカールームなどあらゆるニーズに対応するための施設はあえて作らない。バリアのように感じるというフロントデスクも作らないという。利用者に鍵を渡し24時間いつでも利用可能にして「時間がないから通えない」という言い訳ができない環境を作った。リサーチの結果、広くあらゆる設備があっても結局使わない人が大半なのだという。あえてすべてのニーズに合わせないことで、施設の開設のハードルが下がり、そしてそこに客が順応していくのだろう。

人生100年時代をとらえる健康と食のビジネスとは

人生100年時代といわれ、長寿になったことでこれまでなかった社会問題に直面している。三社は健康と食という大きなテーマでは共通点があるが、食事、ヘルスケアデバイス、運動とそれぞれ違った分野のビジネスで活躍し、一見別々の方向を向いているようにみえる。豊かな社会を作り出すことに貢献する一方で、高齢化社会、働き方、肥満という社会問題の解決にも取り組むという点で同じ方向を向いているのだ。

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今回参加した世界経営者会議はすでにレポートが作成されています。
二日間にわたる会議で、今後さらにレポートは増えると思いますが、
これまでにあがっているレポートはこちらをどうぞ。

初日が終わったと同時に投稿された爆速レポート。第一線で活躍しながら暖かさが感じられた南場氏のセッションの様子が伝わります。

誰もが知るユニクロの柳井氏のセッション。これを読めば参加したかのような気分になれる詳細なレポート。

NHK朝の連続テレビ小説のテーマにも取り上げられた日清食品、みんなが知ってるカップヌードルの創業家系出身の安藤氏のセッションのレポート。

あらためて食に関して考えさせられたネスレ会長レッツマット氏のセッションのレポートです。

マクドナルド、カサノバ氏のレポート。本レポートとはまた違った目線でのレポートです。


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いつも読んでくださりありがとうございます⤴️いただいたサポートで、編み物仲間と豚汁仲間にコーヒーをごちそうしたりします⤴️⤴️Katy

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Katy

『毛糸、手編みの世界観を変える』毛糸屋です。目指すは「オシャレな毛糸屋」/ Mayds Inc. 代表 / online shop ”knit me!”。まだ編んだことない人にオシャレな手編みの世界を。ワークショップのこと。子どものこと、#Nサロン など。 福岡県産。

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