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"あなたって◯◯だよね"っていう呪い

最近出会って2回目でご飯に言った方に"かなこちゃんって、頑張りすぎちゃうところあるよね。"って言われて。

"いやー、そうなんです、自分の限界の把握とか、今しんどいですって言うのとか、苦手だったりします。"ってその時は笑顔で"てへっ"てかんじで答えたんだけど、なんか心の中ですごく疲れてしまったなぁ。

なんだかなーって思ってたら、似たような疲れ方、私前にもしたことあるなぁと思い出した。昔おつきあいしていた男の人は、分析することが得意で好きな人で、"かなこって子供だよね。"、"かなこって強いけど弱いところあるよね。"とか、たまにボソッと言う癖のある人だった。ここだけ切り取るとむっちゃやな感じするけど、その人は本当の意味で優しくて良く私のことを理解してくれていたと思うし、言っていることは正しい人だと思っていたし大好きだ。(正しければ良いと言うわけではないけれどね。)でも、そう言う一つ一つの私という人間の切り取りに、心が疲れるという感覚を感じてた。

"◯◯って◯◯だよね"って言葉って、時々とても怖い呪いになることがある。

そういう一つ一つのその人に対する周りからの切り取りが、知らず知らずのうちにその人の首を絞めることがあるんじゃないかと思う。

私の高校の時の友達は、とても可愛かったので周りから"可愛い可愛い。"といつも言われていたし、私もその子に"可愛いね。"ということがあった。遠足の時には、その子はすごく可愛いワンピースを着ていた。私はその時、その友達はすごく窮屈そうに服を着るなと思った。その子が男の子になりたいと思っていることを知ったのはそのかなり後だったんだけど、私はその子からそのことを聞いた時にまず、その子の窮屈そうなワンピース姿と自分を含めた周りの"可愛い"攻撃を思い出した。"ごめんね"の言葉とともに涙で私の視界が揺れたのは今でも覚えてる。
前述したおつきあいしていた人にも私は一度同じようなことをしてしまった。その人は太れない体質でそれをすごくコンプレックスに感じて人に言うことができなかった。私はその人に"痩せていてスタイルが良くて羨ましい。"と言ったことがある。その人から、初めて太れない悩みを人生で初めて人に話したと聞いた時も私は泣いた。泣いても何にもならないのに、気づいたら泣いてた。ごめんって言ったら、"謝ることじゃないよ、かなこは悪くない。"って言ってくれたけど、居ても立っても居られなくてただハグして泣いて謝った。

知らないうちに私は沢山傷つけてしまっていたなって、気づいた。

"◯◯って◯◯だよね"っていうことは、別に悪いことじゃない。ポジティブな指摘なら言われた方も嬉しいし、自信がつく。ネガティブな指摘でも、自分が気づいてなくて、じゃあ直そうって思えたりするから有難い。
でも、その人をその言葉の呪いにかけて、苦しめることがあることもちゃんと分かっておかないとダメだなぁって思う。褒めてるつもりが傷つけていることもあるし、ネガティブな指摘が"私ってそんなところあるんだ"って人の心に積もっちゃうこともある。

"◯◯って◯◯だよね"っていうことは、暗にその人のそれ以外の側面を排除する可能性のあることでもあるし、その人をその規定の中に収める強制力が生まれてしまうことでもある。

だから、言うときは慎重になりたいと思うし、自分がそう言われた時は、"たしかにそういうところもあるなー。まぁ、一個人の意見だけど。いつもそうじゃないけど。笑"ぐらいに軽く受け取っときたい。笑

だから、この記事も、そんなこともあるなーってスタンスで読んでほしかったりする。(ここまで書いてまさかの責任放棄とは、自分でも驚き。)

#エッセイ #コラム #大学生 #規定 #呪い

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