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あの選択をしたから

6年前、
オーストラリアにホームステイに行った。
町が開催する海外派遣事業。


なんとなく行きたくて、
面接にはさらっと受かった。
英語は話せないし、オーストラリアの場所さえ直前まで知らなかった。
知り合いが昔参加していたから、親が行ってもいいよって言ってくれたから、海外って響きがかっこよかったから。

派遣生の合格発表から
あ〜私オーストラリア行くのか〜〜って
ぽけーっとしてたらいつのまにか出国。

ほぼ手ぶらみたいな状態で到着した私は、
ホームステイが始まってから衝撃の連続だった。


裸足で外行くの!?
シャワーちょっとしか使っちゃダメなの!?
いろんな人種がいる!!!
学校の先生休み時間にアボガド丸かじりしてる!
朝から教会でお祈り!?

文化とか習慣とか宗教とか食べ物とか、
国が違うのだから"違う"ことは当たり前。
手ぶらで無知な当時の私は、
違い全てが新鮮で衝撃だった。

そこでは、新しいもの全てが自分に吸収されていく感覚がたまらなく好きになった。大きくて広くて遠い外の世界に、ぐっと近づいた気がした。
"知らない" モノやコトで溢れる世界が不思議と楽しかった。怖いとは思わなかった。

こんなものがあるんだ〜知らなかった、
知れてよかった!もっと他のこと知りたい!!
ってハッピーポジティブ思考のおかげかもしれない。




将来地元の大学を出て、地元で働くつもりだった。というか、残念ながら小さな世界の中での生き方しか知らなかった。

でも、これがきっかけで
私の見える世界が180度広がった。


あの時の感覚は今でも鮮明に覚えているし、
大学生になって自由に世界を歩き回れるようになってから、それは継続して更新されている。
これからもこの感覚が
好きな限り、忘れない限りずっと続けるつもり。




ネパールでヒマラヤトレッキングを一緒にしたガイドさんは"Travel is the best way to learn." と言った。

ヒマラヤ山脈の景色を見るために、
ステイする場所までは2つの道があった。
綺麗に舗装された道を車で行くか、
まだ舗装されていない凸凹道を歩きで行くか。

選んだのは凸凹道。
暑くて少しハードなトレッキングの途中で、
ふと顔を上げると美しい景色が広がっていた。
ガイドさんは、歩きじゃないと見れない景色だよって。奥地にある美しい場所には、車では行くことはできない。人間の足でしか行けない場所に、自分の足で行く。そこでの景色が最も美しいんだよって。



社会人になっても、結婚しても、子供ができても、おばあちゃんになっても、何かしらの形でずっと世界に触れ続けていたいな〜とは常々思う。

今は、次どこ行こうかなここでこんなことやりたい。って旅に心躍らせてる自分が1番輝いてると思う。


なんとなくで生きてしまいそうだった私は
あの時 #あの選択をしたから 、今そう思える。



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