苗字しか知らない彼の
よく分からない念が込められた肉まんに触れたのは
20歳が目前に迫った冬だった。

20歳…タイムリミット。

もうダメかもしれない
疲れてしまった
楽になりたい

そんなことを考えたあの日
彼の胡散臭い肉まんを食べながら
「逃げる」という「救い」に出会った。

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