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今日敗者の君たちよ、明日は何者になる?

2022年の10/24に人生初のトライアウトを受け、約1年後の2023年10月某日。人生初の自由契約となりました。

感情が色褪せる前に、
新鮮なまま保管しておきたい。
そんな想いで駄文を連ねていきます。


小さい頃から文集の将来の夢の欄は迷わず「プロ野球選手」と書いていました。
けれどいつからかプロ野球選手以外の夢を描くようになりました。そしていつしか夢は夢ではなくなり、いつの間にか現実を見ていました。

それでも自分の心に嘘はつけないようで、どうしても野球を仕事にしたいと独立リーグに飛ぶ込むことを決意し、この1年必死でもがきました。


こんなに苦しい1年も、こんなに楽しい1年も、今までの僕の人生には存在しませんでした。
結果が出なくて悔しくて、出番が無くて苦しくて、チームが勝って嬉しくて、でもどこか悔しくて、けれども毎日野球が出来て、応援してくれるファンがいて。
NPBと比べると月とすっぽんですが、「プロ野球選手」としてかけがえのない経験をさせてもらえたと思っています。


461,622円


唐突ですが読者の皆様、一体なんの金額だと思いますか?


正解は今年1年で僕が"野球選手"として稼いだお金です。
多いとか少ないとか、金額の大小の話はさておき。
これが独立リーガーの現実であると共に

"野球選手北方寛大"

の価値です。
価値に見合う成績を残せなかった選手に来年の契約はありません。そういう世界です。
そういう世界だからこそ、とてつもなく濃密で刹那的な時間を体験することが出来るのだと思います。

今季、僕の登板は78試合中18試合でした。
運命の分かれ道だったと確信している試合があります。
5/28に行われた火の国サラマンダーズ戦です。
今季唯一のリード時の登板であり、唯一の黒星がついた試合でもあります。

1点リードの7回裏
先頭に死球、次の打者に内野安打を打たれ無死1.2塁
次の打者はなんとかアウトで1死1.2塁
よし、このまま0で凌ぐぞと思った矢先でした。
監督の判断はピッチャー交代
後を任せたピッチャーが打たれ逆転、僕に残ったものは黒星だけでした。
監督の采配にあーだこーだと言うつもりは微塵もありません。
任せてもらえない、3人で抑えて帰ってこれない自分の実力の無さが全てです。

監督が試合後のミーティングでよく言っていた言葉があります。
「プロという職業はチャンスの数は平等じゃない」
「チャンスをチャンスだと教えてくれる人もいなければ、チャンスの顔をしてやってくるとも限らない」
「けれども全員に必ずチャンスは巡ってくる」
「成功したければそのチャンスを掴み続けるしかない」
恐らくこの試合以外にもたくさんチャンスは貰えたと思っています。
それでも思うような結果が出せなかった。
チャンスを掴み続けることが出来なかった。
悔しいですね。タイムマシンがあったら戻りたい日堂々の第1位です。

自由契約になったからと言って落ち込んでいる暇はありません。
自由契約だからといっても、今月の支払いはやってくるし、飯を食わねば腹も減る。
夢破れ去るものが圧倒的に多い世界です。
1年間に全国で10人程しかNPBドラフト指名されない世界です。
今日敗者だったとしても、明日何者になるのか。
この苦い経験を今後の人生にどう活かすのか。

勝負はここから。
なんとかなるし、なんとかする。
出来るまでやれば、出来る。

という想いで僕の大好きな漫画の大好きなセリフをタイトルに添えさせていただきました。

これからのことについては、年内までにはなにかしら形になった上でご報告出来ればなと思っている所存です。
まだまだ世の中にはワクワクすることがたくさん眠っているので、どんどんチャレンジしていく精神だけは忘れず頑張ります🔥

こんな僕にも進退や去就を気にかけてくれたり、応援の言葉をくれる方々がいます。
本当にいつもありがとうございます。
支えられて、助けてもらって、応援してもらってばかりの1年でした。
少しずつでも受けた恩以上の恩を返していければなと思います。


結びの一言として。


まったく!!いい1年だった!!!!


ご拝読ありがとうございました😌

北方寛大

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