Ringwanderungの歌詞には夜が多い?を検証する

 リンワンの歌詞は外部に作詞を依頼している曲を除いて、今Pが作詞あるいは添削しているようなので、歌詞にちょっとした傾向があると思います。
 例えば、音数を合わせるために「~さ」「~のさ」が入るなどですね。(例:ササル「がむしゃらにしがみつくだけのさ」) これはもちろん批判ではなく、BPMの速い曲、早口で歌う曲が多いので、流れやテンポを重視しているのだと思います。
 試しにこの部分を倫子ちゃんになって「ここにしか~」から「しがみつくだけのさ」「しがみつくだけの」の二通りで歌ってみてください。まず「さ」があった方が自然と息が吸えるんです。また「さ」がないと一回流れが切れてしまうんです。「だけーのー」と伸ばしても、「だけーのこーの」と続けても流れが悪いです。色々な案を検討した後に決められているように感じます。
 こういった話も機会があればまとめて記事にしたいところですが、本筋からそれてしまいました。
 という訳で、本題です。以下の3つの仮説について検証していきます。
 対象となるのは「ハローハロー」から「魔界X」まで、歌詞のない「overture」を除く28曲です。


1.夜の歌が多い?

定義:歌詞の中に夜や暗闇といったフレーズが出て来て、一場面でも明らかに夜なら、二番で朝を迎えたとしてもカウントします。「夢の中」などは昼間に寝ることもあるのでカウントしません。

1.ハローハロー「虚しく見上げた深い夜」
2.es「崩壊しそうな夜」
3.FlashBack「迷い込んだ夜」
4.fall into sky「ただ枯れていく夜」
5.君のいない街「独りで眠れない夜」
6.KIRAIDA「終わらないこの夜」
7.夜彩 タイトル 「夜はまた繰り返し彩られてく」
8.ササル「深層心理探ったまま朝になって」
9.カケラ「君のいた夜」
10.River「夜がこのままずっと」「三日月陰る夜」
11.waving「退屈な夜」「summer night」「night way」
12.パルス「今日も残業だってさ会えずにいるよ」
13.嘘と君と「真夜中」「溺れる二つの夜」
14.undead「真夜中」
15.Lily「行方も知らず泣いた夜」
16.sword「凍てつく夜」
17.Adam「暗い部屋」「深い眠り」
18.メロドラマ「邪悪で甘い夜」

 アンミカさんですか? 夜に200種類くらいありそうです。ことごとくネガティブな夜ばかり、ここまでとは意外でした。明日のライブを楽しみにする夜、みたいなポジティブな夜は一つもありません。明るい雰囲気の「夜彩」もなんだかんだ別れの歌ですし。
 「パルス」は残業って言っても夜とは限らないですが、君に会えないという事から夜なのではないかと思われます。正直、カウントするのかは悩みました。
 「Adam」は一つも夜という単語は出てきませんが、「暗い部屋」「深い眠り」というフレーズから夜なのではないかと推測できました。

 結果は18/28!これは多いと言っていいでしょう。リンワンに黒い衣装が多いのも納得です。今年のTIFで夜のSKY STAGEを彩ってくれるところを見てみたいものです。

2.別れの歌が多い?

定義:他人と別れる事を思わせる歌詞、分かれた他人を思い出す歌詞があったらカウントします。孤独を思わせる歌詞、また「自分と決別」などはカウントしません。

1.La La 明確に別れを思わせる歌詞はないですが、後述します
2.FlashBack「諦めていた君との約束」「あの日の君」
3.memories「君は既にいないのに」
4.fail into sky「君だけを探し続けて」「君の事を待ち続けた」
5.君のいない街 タイトル 「君がもういない街」
6.KIRAIDA「君を今想い出す」「また会えるよね」
7.夜彩「さよならを告げる」
8.ササル「君の事が好きだって それすらも消えていく」
9.嘘と君と「さよならも言えなくて」「僕はまた嘘をつく」
10.カケラ「君のいた夜」「君が残した欠片」
11.Last Summer Daydream「笑顔でサヨナラ」
12.失墜の夏「残された時間」「最後になる気がした」「背中に手を振った」

 「夜彩」は異論があるかもしれませんが、ざっくり解釈すると、明日の朝がお別れの日なので夜中長電話している歌なんです。なので、ここにカウントしました。「ササル」も厳密にはこの歌詞の中では別れはまだ来ていないんですが、もうすぐそこまで別れが来ている歌なのでカウントしました。
 「La La」に至っては君との思い出もわずかで、この歌詞だけでは別れなのかわかりません。見つめるしかできなかった憧れの人を思いながら、届かないけどあの空に走り出す歌です。主人公が泣いていること、振付から別れの歌であるとカウントしました。 

 12/28ですから、多いと言えば多いのかもしれません。個人的な印象としては思ったより少なかったと思います。

3.夏の歌が多い?

定義:歌詞の中に「夏」や「summer」が出てきたらカウントします。また、明らかに夏と考えられる39度などもカウントします。

1.memories「真夏の太陽」
2.waving 「summer night」
3.my room「眩しく枯れてく夏」
4.Last Summer Daydream タイトル
5.失墜の夏 タイトル 「39度」「壊れたエアコン」

 なんだか多そうなイメージがあったんですが、こちらは全く多くありませんでした。残念! my roomが夏の曲だったのは意外でした。雰囲気から春~初夏くらいだと思ってましたが、「眩しく枯れてく夏」「残った光」なので、8月下旬から9月ごろでしょうか。
 結果、5/28 で1/4の7曲すら下回ってますから、これは少ないですね。ラスサマや失墜の夏のイメージが強かっただけ、ということでしょう。

まとめ

 こうしてフレーズに着目して歌詞を読んでいくと、リンワンの歌詞には強めのコントラストがあるんですね。絶望的な夜の歌だったら、でもその中に希望があるよ、諦めないよ、と歌っています。
 逆に「ユレ↑ル↓ナ→」のように君が可愛い、好きだ、とポジティブに恋心を歌ったかと思えば、何もできないまま終わってしまいそう、という暗めのオチに繋がってしまいます。
 画像の中の点を明るく見せてください、と言われた時にその点自体を明るい色に塗り替える方法もありますが、点以外を暗くする方法もあるんです。点以外を真っ暗にしてしまえば、更に明るく見えます。こういう演出を歌詞の中でやっているのがリンワンの曲の魅力だと思います。
 思いがけないところから、推しグループの魅力を掘り下げてしまいました。また気になった単語があったら、深く掘り下げてみたいです。


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